中国経済好調でカジノ復活 日本のIR誘致で再び熱を帯びる(日刊ゲンダイDIGITAL)

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【プロはこう見る 経済ニュースの核心】  世界最大のIR(カジノを含む統合型リゾート)運営会社、米ラスベガス・サンズの業績が急回復している。サンズは新型コロナウイルス感染拡大を受け、米国とシンガポールのIRを閉鎖。赤字に転落している。残るマカオのIRが望みの綱だが、ここにきて客足が戻ってきており、株価も大幅高となっている。 「マカオに最初に戻ってきたのは頻繁に訪れ大金を賭ける顧客だ」。サンズ・チャイナのグラント・チャム最高執行責任者(COO)は、投資家との電話会議でこう強調した。コロナ禍が始まった1月以降、直近10月の取引高、客数はともに最高を記録した。 ■米サンズは断念したはずだが…  背景にあるのは中国経済の急回復だ。習近平国家主席は、中国共産党の重要会議「5中全会」で、中国経済はコロナ禍を乗り越え、ほぼ元の姿に戻ったとの見方を示した。市中の状況も、「中国中で博覧会、消費イベント、投資説明会などが行われ、中国内での交通移動はほぼコロナ前に戻った印象です。統計的には航空機で前年比1~2割減、地下鉄で3割減程度となっていますが、移動制限をかけられている子供・学生を除くとほぼ正常な移動に戻っています」(北京在住の商社マン)と活気づいているさまが見て取れる。大型連休となる国慶節では6億人が移動したと報道された。  サンズの復調は、日本のIR誘致にも影響を与えそうだ。政府は米ラスベガス型のIRを日本に3カ所設置することを承認しており、2022年にも自治体選定の入札を実施するとみられている。しかし、有力候補地である大阪、横浜でのIRの担い手として期待されていたサンズは5月に日本での事業参入を断念した。日本での参入が認められても、付与される事業免許の有効期限が短く、収益性に問題があるというのが理由だが、実際は、コロナ禍により主要IRが閉鎖に追い込まれ、収益が急減したことが大きかった。 「IRは社会的な悪影響もあるが、政府や自治体の大きな収益源となり得るし、多くの雇用を創出するメリットがある」(候補地の自治体関係者)という。サンズの業績復調で、停滞気味であった日本のIR誘致も再び熱を帯びかねない。 (小林佳樹/金融ジャーナリスト)

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(2020/11/07)