鳥インフル 同業者から不安の声相次ぐ(産経新聞)
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高病原性鳥インフルエンザが確認された香川県三豊(みとよ)市の養鶏場の周辺では5日、同業者から「卵が出荷できず不安」「対策を徹底する」との声が相次いだ。現場付近は「養鶏が非常に盛んな地域」(浜田恵造知事)。派遣された県の関係者らが作業を急いだ。
発生場所となった養鶏場では5日朝、防護服を着た作業員を乗せたバスが到着。作業員は消毒用とみられる消石灰の袋を重機で運ぶなど慌ただしく動いた。
「卵の出荷ができず心配だ」。現場から約3キロの距離にある別の養鶏場の男性(64)は不安を口にする。この養鶏場は計約18万羽を飼育し、1日に約10万個の卵を出荷。日頃から鶏舎周辺に石灰をまき、野鳥のふんの菌を死滅させるといった対策を取っていた。5日朝までに鶏が大量死するなどの異常はないが、「近くで発生してしまい残念。近隣には養鶏場がたくさんあり、鶏や卵が出荷できないのは痛手だ」(男性)
現場から10キロ圏内にある養鶏場の男性社長(77)は5日朝、卵の出荷先業者からの話で鳥インフルの発生を知った。
国内では10月、北海道紋別市の湖沼付近で見つかった野鳥のふんから高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された。男性社長によると数日前、保健所から注意喚起され、鶏舎の消毒回数を増やしたばかりだった。男性社長は「今年は新型コロナウイルスの影響で卵が売れず、何もかも狂ってしまった。せめて鳥インフルがこれ以上広がらないよう、対策するしかない」と肩を落とした。