英国で外出制限開始 コロナ第2波、医療現場「対応限界」の声(産経新聞)

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 【ロンドン=板東和正】英政府は5日、新型コロナウイルス流行の「第2波」を受け、首都ロンドンのあるイングランド地方で外出制限を再び開始した。期間は12月2日まで。新型コロナの死者数が欧州最多となる中、逼迫する医療現場の負担を軽減する考えだが、大幅な状況改善につながるかは不透明だ。  「11月中に入っていた予約は全てキャンセルになった。損害が7万ポンド(約950万円)以上にはなると見積もっている」。ロンドン市内のレストランを営む男性(41)は5日、そう言ってうなだれた。  外出制限によりイングランド全域では5日から、生活必需品を扱う店以外は原則休業し、パブやレストランなどの営業は宅配や持ち帰りを除いて禁止された。  男性の店は新型コロナ流行の「第1波」の今春に実施された外出制限で経営が悪化し、人員を削減したばかりだ。男性は「まさか外出制限を2度もするとは思わなかった。政府の無策ぶりにあきれる」と嘆いた。  英国は前回の外出制限の影響で4~6月期の国内総生産(GDP)が過去最悪の落ち込みになった。飲食店などサービス業が主力産業のロンドンでは、再度の外出制限でさらなる景気悪化を懸念する声が広がる。      ◇  ジョンソン英政権がそれにもかかわらず、再実施に踏み切ったのは、新型コロナ感染による死者の増加を抑えるためだ。  米ジョンズ・ホプキンズ大の統計によると、英国の累計感染者数は今月5日時点で約110万人で、欧州諸国ではフランスやスペインよりは少ない。しかし、死者数は約4万8千人に上り、フランス(約3万8千人)やスペイン(約3万8千人)を含めた他の欧州諸国よりも多い。  ジョンソン首相は「(外出制限を再実施しなければ)1日数千人の死者が出るかもしれない」と危機感を強めている。  死者数が多い背景には、与党・保守党政権が近年とった緊縮財政に伴う公的支出の抑制により、医療サービスが低下している状態がある。欧州連合(EU)統計局が8月に発表したデータによると、英国の10万人当たり利用可能な医療用ベッドは249・5床で、フランス(590・9床)など欧州主要国の中で最も少なかった。英国は医師も不足している。  感染者数の増加で医療機関の対応に限界も指摘されている。英メディアによると、10月中旬時点でイングランド北部リバプールの集中医療室のベッドの約95%が新

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(2020/11/05)