黒木瞳「笑顔」が原動力、4年ぶり監督作:インタビュー(MusicVoice)

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――今回は4年ぶりに監督されたということで、どういう想いで『十二単衣を着た悪魔』を撮ろうと思いましたか?  内館牧子さんの「十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞」を刊行当初に読み、とても面白くて感動したんです。その感動は常に胸にありつつ、すぐ映画化に向けて動いてはいなかったのですが、1本目の『嫌な女』を撮った後、この作品を観てくださったネスレさんのご依頼でショートムービーを一本撮り、その時になんとなく自分の好きな作品を映画にしてお客さまに観ていただけるということがわたしにもできるんだって、ほのかな希望みたいなものが芽生えたんですね。そういう時に今回のお話が出てきたので、監督をやらせていただけないかと申し出をしました。 ――映画化にあたり、内館牧子さんのリクエストはありましたか?  内館さんは、「よくあんなに難しい原作をアナタ映画にしようと思ったわね」とおっしゃっていました(笑)。実は『終わった人』という内館さんの作品に出演させていただいた時にもお会いしていて、わたしの映像化したいという気持ちをご存じだったとは思うのですが。 ――原作ではどこに一番惹かれたのですか?  弘徽殿(こきでん)のセリフには、女性として個々の琴線にふれる言葉がたくさんありました。雷(らい)が現代に戻った後、平安時代の言葉のままで。それは映画では短いのですが、原作では戻った後も長く描かれているので、そこがツボでした。忘れもしない最初は車の中で読んでいて、雷が平安時代にどっぷりハマッていることが可笑しくて可笑しくて、車の中なので笑いたくても笑えないからお腹が苦しくて(笑)。だから実際に映画化の際は、その可笑しさのニュアンスを、ちょっとでも残せたらと思っていました。もちろん雷の成長物語であり、弘徽殿の凛とした女性像というものにも共感しましたので、楽しみ方はたくさんあると思いました。 ――弘徽殿はすごく魅力的な女性ですよね。現代で言うと、たとえば前にどんどん出ていく起業家の女性たちも魅力ですが、監督は弘徽殿のどこに魅力を感じましたか?  ラジオの番組で現代のさまざまな女性の起業家の方たちとお会いするのですが、みなさんものすごくチャレンジヤーなんですよね。勝気だし、失うものは何もないというスタンスで成功なさっているので、たしかに、魅力的な生き方の方々は、たくさんいらっしゃいます。弘徽殿女御は、

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(2020/11/05)