完全隔離「バブル」で体操国際大会 東京五輪の試金石(産経新聞)

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 国際体操連盟(FIG)は8日、東京・国立代々木競技場で国際大会を開催する。日本のほかロシア、中国、米国から選手が参加。選手団を「バブル(泡)」で包むように外部から隔離する方式で実施される。新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない中、海外選手の受け入れ手順や、感染の有無を調べる検査の在り方など、運営面は来年の東京五輪の試金石となりそうだ。(宝田将志)  「選手団に1人も感染者を出させない。日本にウイルスを持ち込ませないことが最優先課題。いずれのチームも、『バブル』の中で完璧に隔離された“無菌状態”で大会に参加するイメージだ」。FIGの渡辺守成会長は10月中旬、オンライン会見でこう強調した。  今大会で苦心したのは、各国約20人で編成する選手団の入国だ。日本では通常、入国後14日間の「待機措置」があるが、選手の調整に支障があるため、FIGは日本政府と協議し、来日前に自国で隔離合宿などを行うことで合意。2週間の合宿中に定期的にPCR検査を受け、陰性であることを確認した後、チャーター機などで一般客と接触しないよう来日することとした。  日本滞在中は毎日のPCR検査が義務付けられる。ホテルでは一般客のいない各フロアが1カ国ずつ割り当てられる。試合や練習以外の外出は禁止され、各階にチェックのための警備員が配置される徹底ぶりだ。感染者や外出ルール違反者は大会に参加できない。  選手と外部との接触を遮断する「バブル」方式の大会運営は欧米のスポーツイベントで採用されている。特に今大会は、選手が海外にいる段階から別々にバブルを作り、そのまま国内外を行き来させられるかがポイントとなる。  感染の有無確認は当然、円滑な運用の前提となる。ただ今回、日本チームの内村航平選手が事前合宿中のPCR検査で、実際は感染していないのに陽性と判定される事例が発生。再検査で陰性が確認されるまで練習中止となり、感染防止のため他選手も体操場を利用できなくなった。PCR検査の精度は100%でなく、東京五輪本番でも「偽陽性」が出るケースは想定せざるを得ない。  大会を通じて、こうした課題を抽出し、ノウハウを蓄積していけるか。東京五輪・パラリンピック組織委員会の幹部も「東京大会が近づいている。今大会は大きなステップになる」と注視している。

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(2020/11/03)