原巨人 連覇の軌跡(下)エース軸に総合力で勝ち取った栄冠(産経新聞)

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 14勝2敗。1人で貯金を12個作ったエース菅野が、巨人のセ・リーグ連覇の最大の功労者であったことは間違いない。6月19日の開幕戦から自身13連勝でプロ野球新記録を樹立。大車輪の活躍だった。  19試合に登板し、先発投手に求められるクオリティースタート(6回以上で自責点3以下)を16試合で達成。長い回を投げることで中継ぎ陣の消耗を防いだ。チームの5連敗と4連敗を各1度、3連敗を2度止め、「毎回連敗中に回ってくるので、いいかげんにしてくれよと思ってました」とおどけたが、その都度、勝ち星の重みは増した。  昨季は腰の故障で何度も戦線を離脱。悔しさを残した。ただ、進化を止めず、両手から動き始める新投球フォームに改良。新型コロナウイルスによる変則日程も、「どれだけ腹をくくって戦えるか」と言い訳にせず、改めて存在の大きさを結果で証明した。若手へも積極的に助言するなど投手陣の柱であり続けた。  今季の投手陣は、「球数を意識することをテーマにした」と宮本投手チーフコーチ。キャッチボールやブルペンでの投球数を減らし、試合では0ボール2ストライクから「勝負を急いでも良し」との指示を行き渡らせ、負担を減らした。中継ぎ陣は、スコアラー経験もある村田善ブルペンコーチから打者の特徴や攻め方をたたき込まれてマウンドに向かう。  10月31日現在で、チーム防御率3・39はリーグトップ。ただ、防御率に影響する自責点数は372点で、2位阪神の378点と大差はない。大事なのは、失策などによる失点も含む総失点数。巨人の397点に対し、阪神は437点で、いかにミスがらみの失点を抑えているかが分かる。元木ヘッドコーチは「守れないと勝てない。ミスしないようにするのが野球」と言った。  自身の13連勝を振り返る菅野は「改めて野球は助け合いのスポーツなんだなと実感している」と強調した。チームの総合力で優勝へと勝利を積み上げていった。(小川寛太)

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(2020/11/03)