世界戦まさかの頓挫…王者京口、落胆隠せず 開催前日にコロナ感染判明(産経新聞)
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3日に大阪市のインテックス大阪で予定されていた世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級タイトルマッチが2日、スーパー王者、京口紘人(ひろと)(26)=ワタナベ=の新型コロナウイルス感染という、まさかの形で頓挫した。感染拡大後、国内では初めて外国から選手を招き、「ウィズコロナ時代」の興行の試金石となるはずだったが、試合前日に急遽(きゅうきょ)中止となり、関係者らは一様に肩を落とした。
3度目の防衛を目指した京口は、2日午前に受けたPCR検査で陽性と判定された。同日午前には調印式と前日計量も行っていた。万全の準備をしてきただけに、所属ジムの深町信治マネジャーによると、京口は「そうですか、すいません」と言葉少なに返事をし、落胆が隠せない様子だったという。
挑戦者タノンサック・シムシー(タイ)陣営とマネジメント契約を結ぶグリーンツダジムの本石昌也会長は「言いようのない悔しさに満ちあふれている」と無念さを押し殺した表情。2日はタノンサックや別の3試合に出場予定だった選手とスタッフ計9人も検査を受けており、いずれも陰性だった。だが、興行を主催する所属ジムの渡辺均(ひとし)会長は「(感染拡大の)リスクが大きい。苦渋の決断ではあるが、全体のことを考えて中止とする」と予定されていた他の選手の試合も含め、3日の興行全体の取りやめを決断した。
世界戦初挑戦だったタノンサック陣営も意気消沈。交付された査証の有効期限は年内まで。タノンサックは京口の早期回復を願いながら、可能な限り日本に滞在し、改めての対戦が実現する機会を待つ意向を示した。(上阪正人)