米大統領選挙直前に世界配信された「シカゴ7裁判」「続・ボラット」に込められたメッセージ(映画.com)

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ゴールデングローブ賞を主催するハリウッド外国人記者協会(HFPA)に所属する、米LA在住のフィルムメイカー/映画ジャーナリストの小西未来氏が、ハリウッドの最新情報をお届けします。 *****************************************************  今月、「シカゴ7裁判」「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」というジャンルの異なる2本のハリウッド映画が、大手配信サービスを通じて相次いで世界配信された。  アメリカでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、いまだにロサンゼルスやニューヨークの映画館が閉鎖されたままで、営業を再開した劇場も大半が定員制限を設けるなど十分な集客が見込めない厳しい状況が続いている。コロナ禍で公開される初の大作映画として注目された「TENET テネット」が北米市場で惨敗したため、年内に公開を予定していた「ブラック・ウィドウ」や「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」「デューン 砂の惑星」といった大作の公開が2021年に延期。話題作を失った劇場はさらなる窮地に立たされている。世界最大手の映画館チェーンである米AMCをはじめ、シネコンチェーンから個人経営まで大半の映画館が資金難に喘いでいるといわれるが、次の目玉となる「ワンダーウーマン1984」が公開されるクリスマスまで、なんとか持ちこたえて欲しいと思う。  さて、注目作が次々と劇場公開の延期を決定するなか、「シカゴ7裁判」はNetflix、「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」はAmazon Prime Videoと、ストリーミング配信での公開に踏み切った。劇場公開にこだわって公開を延期しなかったのは、いずれも11月3日の米大統領選挙に照準を合わせて作られた映画だからだ。最近「シカゴ7裁判」監督・脚本のアーロン・ソーキン、「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」主演のサシャ・バロン・コーエン(彼は「シカゴ7裁判」にも出演している)に取材する機会があったので、ふたりのコメントを引用しつつ、2作が生まれた経緯と、込められた意図を解説しようと思う。  「シカゴ7裁判」は、ベトナム戦争の抗議運動により逮捕・起訴された8人の男たちの裁判を追った実録ドラマだ(

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(2020/11/02)