「観光立国」の罠。コロナ禍のスペインで見捨てられつつある中小バス会社(HARBOR BUSINESS Online)

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 10月27日にマドリードで中小規模のバス会社が集まっての抗議デモがあった。政府が税金の支払いに猶予を与えてくれることを要求しての抗議デモだった。  その中に、ビクトル・ブラボ社のヨランダ・バーヨ社長も参加した。そこで彼女は取材に答えて次のように述べている。 「我々の会社は倒産寸前だ。将来が見えない。政府が負債の支払いの停止あるいは税金の遅延を受け入れてくれないのであれば、12月まで事業を継続することができなくなる」 「(税金など)支払いたい。しかし、それも営業ができるようになってからにして欲しい」 「公的資金が投入されているアルサやアバンサといった大手バス会社には多額の資金援助があった。我々が去れば、3か月でこれらの大手会社がそれを買収するようになる」 「大手の会社は我々が所有していたサービス事業を(買収によって)分担するということで、この危機が彼らには有益となって来る」 「バス業界の95%がファミリー経営だ。倒産が運命づけられている。政府が資金支援をする彼らのものになるのだ。不当な競争だ」と述べていら立ちを表明した。(参照:『Libremercado』)  この抗議デモに参加していたフーリオ・ガルシアはマドリード州テレビのインタビューで途中涙を浮かべながら答えたことの一部は以下の通りだ。 「私は破産した状態だ。それ以上何が言えるというのだ。弟はコロナで入院している」 「我々がどのような状態か誰も想像してくれない。神様は我々のことは忘れている。このような状態で続けることはできない。すべての税金を払わねばならない。消費税や社会保障費など、ホテルなどはテレビで取り上げられているが、同じように破産した状態だ。我々も観光業のひとつだが、誰も我々のことを思いだしてくれない」と涙を浮かべながら意気消沈して語った。  彼は60歳で29歳の時から父親が始めたバス会社を4人の弟と一緒に事業を継いだそうだ。14台のバスを所有しているが、現在5台だけ車庫から出してスクールバスとして運行させているだけ。9台は車庫に入ってままで、蜘蛛の巣もできているそうだ。毎月2万ユーロ(240万円)の負債の支払いがあるという。  営業の8割は観光客を相手のサービスであるが、3月からそれもなくなったそうだ。(スペインが3月から6月まで封鎖したためだ)昨年比で8割ほど売上が少ないので経費の負担を賄

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(2020/11/01)