引退表明の中村「クラブを大きくしたのが財産」(産経新聞)

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 サッカーJ1川崎の元日本代表MF中村憲剛(40)が1日、今季限りでの引退を発表した。オンラインで記者会見し「35歳のとき40歳までと決めていた。残り5年をモチベーションにやり切った」と語った。40歳の誕生日だった10月31日のFC東京戦で、ゴールを決めたばかりだった。 【写真】「ゲッツ」ポーズで記念写真におさまる川崎・中村  自身の美学を貫いた。引退表明前日のFC東京戦でゴールを決めたばかりの中村は「故障もなくトップフォームだけど、求められる選手のまま引退したいと思っていた」と語り、周囲に翻意を迫られても「(決意に)揺れは一ミリたりともなかった」と言い切った。  濃密な1年を過ごしてきた。昨年11月2日に左膝前十字靱帯(じんたい)損傷などの重傷を負ったときには、すでに今季限りでの引退を決めていたことになる。「一日も早く(ホームの)等々力でプレーする」と誓い、8月29日の復帰戦を自身のゴールで祝ってみせた。  中村と川崎の歴史は軌を一にしている。入団時はJ2。J1に定着した2005年以降も長く優勝に見放され“シルバーコレクター”と揶揄(やゆ)された。「40歳で引退」と退路を断った5年間でタイトル3個を手にし「終わりが決まったからこそ取れた」と振り返った。  「練習生から拾ってもらったフロンターレを、サポーターと一緒に大きくした成功体験が僕の一番の財産」とも。言葉通り、チームカラーの水色と黒に染まる等々力で、中村を中心に強く、魅力的なサッカーを繰り広げる川崎は日本を代表するクラブへ飛躍した。  川崎一筋の現役生活には続きがある。3度目の頂点へ突き進むJ1、優勝経験のない天皇杯を見据え「タイトルを取りたいし、等々力で最後まで戦う」と表情を引き締めた。引退後も指導者転身を含め川崎と関わっていく意向で、まだまだともに歴史を紡いでいく。(奥山次郎)

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(2020/11/01)