メルセデス渾身の“エコSUV”とは? 新型GLC F-CELLは異次元だ!(GQ JAPAN)

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フロント・スクリーンに映る見慣れた箱根の山道の景色が、ほとんど無音で流れ去っていく。 う~む。ここまで静かなクルマは初めてではないか。と自分の記憶を掘り探ってみる。EV(電気自動車)のなかでも静粛性の高い部類であることは疑いない。 このとき筆者は知らなかった。メルセデス・ベンツが2019年10月に国内で発表し、本年の中頃に上陸した世界初のプラグイン・ハイブリッドFCV(燃料電池車)、GLC F-CELLのモーターがリアにあることを。そして、プロペラシャフトのない後輪駆動であることを。 なんとなんと、メルセデス・ベンツはGLCのFCV(燃料電池車)をつくるにあたって、大改造を施していた。GLCの皮をかぶってはいるけれど、中身は別物なのだ。 フロントのボンネットを開けると、そこにあるのはICE(内燃機関)ではなくて、燃料電池という名の発電機、水素と酸素を化学反応させ、水に変化する過程で電気を生み出すブラック・ボックスである。 フツウのGLCなら車体中央のプロペラシャフト部分と後席の下の燃料タンクのスペースに水素タンクが2個置いてある。プロペラシャフト部分用は細長の、燃料タンク部分用はビールの樽みたいな形状になっている。 モーターはリア・アクスルのすぐ近くにあり、その上にリチウム・イオン・バッテリーが薄型ケースに詰められて載っかっている。FCVなのに電池? そう。GLC F-CELLは、繰り返しになるけれど、世界初のプラグイン・ハイブリッドFCVなのだ。 なるほどなぁ。これは名案である。筆者は水素ステーションというものにいまだ行っておらんのですけれど、聞くところによれば、数が少なく、しかも営業時間が9時~5時のお役所みたいなもので、不便なこと甚だしいという。 ネットでググってみると、たとえば、エネオスは東京都内に、移動式を含めて水素ステーションを8カ所設けている。いつの間にか増えてはいるけれど、それでもこの広い東京にわずか8カ所で、営業時間は8:30~19:30の東京目黒水素ステーション以外、おおむね9:30~17:00もしくは17:30。これでは、1日の仕事を終えて満タンにしておこう。と思ったときにはすでに閉まっている。誰が悪いというのでもない。ものごとの始まりというものはこうしたものだ。 さりとて、水素タンクが空っぽになったFCVのステアリングを握るあ

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(2020/10/31)