ハリー・ポッターの呪縛から逃れるダニエル・ラドクリフの苛酷な俳優人生(GQ JAPAN)

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2001年からの10年間に8作を世に送り出し、77億ドル以上を稼ぎ出したメガヒット・シリーズ『ハリー・ポッター』でタイトルロールを演じたダニエル・ラドクリフ。イギリス全土で行われたオーディションで3000人以上の少年の中から選ばれ、ハリー・ポッター役を掴んだラッキー・ボーイである。著作権エージェントだった父とキャスティング・ディレクターだった母との間に生まれた彼は、子役としての活動を開始したばかりだったが、デビュー作が、マギー・スミスやイアン・マッケランなどの大物俳優と共演するBBCのドラマ『デビッド・コパーフィールド』(1999)の主役だったのだから、役者としての天性の才能はまちがいなく持っていたのだろう。 ラドクリフは、シリーズの第1作目『ハリー・ポッターと賢者の石』の撮影開始時はわずか11歳だったが、シリーズ最終話が公開となった2011年には22歳になっていた。多感な10代のほとんどを、世界中で最も有名な魔法使いの少年として“生きた”わけである。ちなみに、2011年時点での総資産は推定で4800万ポンド(約68億円)という。 人生の早い時期での成功がいいこととは限らない。両親と疎遠になったり、18歳でアルコール依存症になったりもし、その後も何度かリハビリ施設で治療を受けるなど、困難な時期もあった。2012年には、群発頭痛に悩まされていることをインタビューで告白している。そもそも演技を始めたのも、協調運動障害によって学校生活を十分に楽しめなかった息子を心配して、俳優経験のあった両親が学校外での活動をさせようとしたことがきっかけだった。ラドクリフは、20歳そこそこで、すでに人生の荒波に幾度ももまれてきた男であった。 どこへ行ってもポッタリアン(ハリー・ポッターの熱狂的なファン)に追いかけられるスターとして受けてきたプレッシャーやストレスは、なかでももっとも大きなものだったという。17歳のときには、ハリー・ポッターが骨がらみになったイメージから脱皮するためであったかのように、ブロードウェイの舞台『エクウス』(2008)に主演し、フルヌードを披露した。ハリポタ・シリーズ終了後も、“スター子役”ではなく、ひとりの俳優として評価されたいという思いからか、独創的な役柄を好んで演じてもきた。 19世紀末のロンドンを舞台にしたゴシック・ホラー『ウーマン・イン・ブラッ

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(2020/10/30)