3530万円のスーパーカーは空を飛べるかも!? 驚異的なパフォーマンスとは(GQ JAPAN)
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今や伝説のスーパースポーツとなった「F1」が登場したのは1993年のこと。以来、長きにわたってストリートモデルとは縁がなかったマクラーレンが、本格的なメーカーとしての体制を構築してスーパーカーカテゴリーにうって出ることが判明したのは2009年のことだ。
そしてその第1弾となる「MP4-12C」が販売開始されたのが2011年。以来、10年にも満たない間に年間約5000台の販売台数をうかがうほどのメーカーへと成長した。
おなじく昨年実績でフェラーリは1万台超え、ランボルギーニは8000台余と聞けばその数は少なくみえるかもしれないが、全モデルがミドシップ2シータースポーツという普通ではないラインナップのマクラーレンがわずか9年でこの数というのは、驚くべき成果であると思う。
もっとも、このプロジェクトの立ち上がり時点でマクラーレンの総帥だったロン・デニスは、2015年には4000台という成長戦略を掲げていた。が、それはたった5年で当時のフェラーリ級の規模に一気に並ばんとする途方もない目標で、聞かされた誰もが、その達成には疑いを差し挟まざるをえなかったと思う。
が、テレビを通してマクラーレン・ホンダの黄金時代を共闘した気分でいる僕の場合は、ロン・デニスの冷徹な遂行力は身に沁みている。彼独特の難解な英語が飛び交うプレゼンを聞きながら、無理だろうという諦めの気持ちと、もしかしたら……という期待の気持ちとが微妙に入り混じっていたのを覚えている。
その後ロン・デニスはマクラーレンを追われたが、彼のプランは3年遅れで達成された。日本には既に1000台以上の保有があり、販売面ではアメリカ、イギリスに次ぐ第3位の市場になっているという。
マクラーレンのプロダクトラインは、(1)アルティメイト(2)スーパー(3)スポーツの3つに大別される。うち、アルティメイトは「P1」や「セナ」、「スピードテール」など限られたユーザーに向けて突き詰めた性能のクルマを提供するライン、スポーツは「600LT」や「GT」などのライン、そしてスーパーに属するのが今回試乗した「720S」ということになる。
スーパーとスポーツのラインはカタログモデル相当ということになるわけだが、各々の性格を探ってみれば、600LTは徹底した軽量化や引き締めたサスといった常套手段で走りを鍛え上げた純然たるスポーツモデル、G