ナショジオが選んだ、過去10年のフォトジャーナリズム作品ベスト10(ナショナル ジオグラフィック日本版)

【リンク先抜粋】
 この10年間、フォトジャーナリズムはさまざまな功績を残してきた。75万人がミャンマーから脱出するきっかけとなった大虐殺を白日の下にさらけ出した。毎年数百万人に上る「児童婚」の被害者たちの生活をとらえた。顔面移植という医療技術がもたらした奇跡、軍隊における性暴力の恐怖、そしてフィリピンで罰せられることなく私刑を行う自警団の姿なども明らかにした。 写真:フィリピン麻薬戦争、軍隊の性暴力、顔面移植(刺激の強い写真を含みます)  先週、米ニューヨーク大学ジャーナリズム大学院は、この10年で特に大きな影響を残したジャーナリズム作品10点を発表した。  だが、フォトジャーナリズム作品は含まれていなかった。  そこで、ナショジオは数日間をかけて過去10年間の偉大なフォトジャーナリズム作品を見直してみることにした。そうして10点の作品を選んだ。フォトジャーナリズムの意義について議論を促し、「偉大なジャーナリズム」の一覧に含まれるべきフォトジャーナリズム作品を示すためだ。これが決定的なものではないし、他にも取り上げるに値する作品はたくさんある。  10作品は以下の通り。 ■ 写真家のステファニー・シンクレア氏は世界中を巡り、少女たちが幼くして結婚させられる「児童婚」を取材した。少女タハニが結婚したとき、夫のマジェドは25歳だった。「夫を見かけるといつも隠れました。顔も見たくありませんでした」という。シンクレア氏の取材プロジェクトは、女性の権利向上と児童婚の撲滅に向けて活動している非営利団体の追い風になっている。 ■ いわゆる「麻薬戦争」の渦中にあったフィリピンでは、麻薬撲滅の名のもとに、警官や正体不明の殺し屋によって何千人もの人々が殺害された。ダニエル・ベレフラック氏は埋葬される父親の遺体のそばで悲しみに暮れる6歳の少女をとらえた。25歳だったジンボイ・ボラサさんは、2016年にベレフラック氏が35日間で57件の殺人事件を取材したときの被害者の一人。 ■ メアリー・カルバート氏は、6年間にわたって軍隊での性暴力とその後遺症にカメラを向けた。陸軍の基礎訓練中、別の新兵に殴られて強姦された経験を持つポール・ロイドさんは、ユタ州のスーパーマーケットでキャンドルのにおいをかいだとたん、突然手で顔を覆い、床に座り込んですすり泣き始めた。強姦されたときにシャワーで使っていたシャ

続きはこちら

(2020/10/29)