山下久美子「歌う姿勢をもっと見つめていきたい」表現者としての矜恃:インタビュー(MusicVoice)

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――40年の活動でターニングポイントとなったこと、シンガーとして一皮むけたと感じた瞬間はありましたか。  一皮むけたのは40周年を迎えた今かもしれない。それは周りの判断に委ねるものなのかもしれないけど、自分自身が歌っている時の感覚、体感がまさに今かなって。10、20周年くらいまでは特に何も考えずに歌っていたようなところがあって。でも30周年を超えてくると「歌えるかな? 私、明日声出るかな?」とか、歳を重ねていくことで不安や自分自身の変化を考えるようになってきて。だんだん歌に対する気持ちが真摯になってきました。 ――そうだったんですね。デビュー曲「バスルームから愛をこめて」を改めて聴かせていただいたんですけど、すごく大人びた歌だなと感じました。  私自身もそうでした。当時は大人の世界観も全くわからないし…今ようやく掴めるような感じですけどね。 ――もしかしたら20、30年先を見越して作られた曲なのかなとも思いまして。キャリアを重ねてもデビュー曲が歌いづらくならないように、という想いもあったのかなと。  普遍的にどんな時代でもちゃんと存在しているものを目指したんじゃないでしょうかね? 仰って頂いた「長く歌っていけるいいデビュー曲」ということは、いつの時代でも変わらない想いがそこにあるんじゃないかと思って。20、30、40、50代、それぞれの時代で気持ちが違ってくるので、その時代にフィットするようになって、だからずっと歌ってこれた感じもあると思います。 ――その「バスルームから愛をこめて」を作曲された亀井登志夫さんが、今作に収録されている「Morning Star」を作られています。  「Morning Star」は私の還暦の誕生日のプレゼントだったんですけど、一昨年の大晦日の夜にいただいたんです。「いつか形にしよう」と言っていたのが今回形に出来たので、私と亀井さんも「本当に嬉しいね」と話していて。亀井さんにはこれまでも曲はたくさん書いて頂いているんですけど、レコーディングでプロデュースをしてもらうのは初めてで、次のステージに行くという楽曲になったんじゃないかなと私も亀井さんも思っています。「未来が見えたね」と“未来へのラブコール”みたいな感じなんです。 ――楽曲のプレゼントはサプライズだったんですね。  「Morning Star」はもともとあった曲な

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(2020/10/29)