これがNHKドラマ10か? 脚本・演出家の起用法に注目「タリオ復讐代行の2人」(夕刊フジ)

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 【TV視てますか?】  NHKの『ドラマ10』はハズレがない…と思っていたが、放送中の『タリオ 復讐(ふくしゅう)代行の2人』にはてこずっている。第1話はさほどでもなかったが(もちろん気づいてはいたが)、第2話で完全に馬脚を現した。いや、その表現は当たらない。明らかな確信犯と思われる。  「脚本・蒔田光治、演出・木村ひさし」が張本人。第1、2話にクレジットされていた。あのTBS日曜劇場『99・9 刑事専門弁護士』(蒔田はトリック監修)というよりも、テレビ朝日の人気シリーズ『TRICK(トリック)』で名をはせた2人だ。『TRICK』の演出には堤幸彦や大根仁らも名を連ねてはいるが、とにかく今回の第2話には「これがNHKドラマ10か?」と、わが目を疑った。  正義感あふれる元弁護士(浜辺美波)と怪しい詐欺師(岡田将生)の主役コンビが、平和な村に現れた女教祖に妻が不思議な力で呪い殺されたという男から復讐を頼まれ、村に乗り込むという話。それだけでも萎えるが、女教祖が説くのが「火出教」で、村の名前が「冠華喜村」。もちろんヒデキ、カンゲキをもじっている。さらに女教祖の専用風呂が「ローラの泉」で、彼女の部屋が「ギャラン堂本殿」ときた。いまどき、この程度のギャグを歓迎する視聴者がいるとも思えないが、ことほどさように全編がいつか見た『TRICK』のテイストそのもの。  それをあろうことか、NHKが牙城のドラマ枠で堂々と。公式ホームページにも〈強力チームが完全オリジナルで送る、痛快でポップな新感覚“復讐”エンターテインメント誕生!〉とうたっている。マジなのだ。  調べたら『TRICK』シリーズで「脚本・蒔田光治、演出・木村ひさし」の組み合わせは第3シリーズの第3、4話だけだった。ということは、今回の第2話は、2人があえてNHKという土俵を借りた「屈折したパフォーマンス」ととれないこともないが…。  今後は〈【作】瀧本智行、渡辺雄介、徳永富彦、【演出】山本透〉の組み合わせもありそうなので、どう変わるか見届けねば。(新橋のネクタイ巻き)

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(2020/10/29)