歌舞伎界支えるクラウドファンディング 応じたファンにはうれしいリターンも、松竹が実施(夕刊フジ)

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 コロナ禍が続く中、映画や演劇の世界でクラウドファンディング(CF)を目にすることが多くなった。今や資金調達の主流となっているCFだが、実は歌舞伎の世界でも重宝されているというのだ。伝統文化を支えるのは、やはり市井の人たちなのだ。  松竹は2012年から継続的にCFを行っている。「演劇史を紐解く、歌舞伎座の絵本番付と筋書を後世へ。」と題された現在進行中のプロジェクトで第9弾。締め切りは今月28日だが目標額の250万円はすでに達成し、先週末には300万円も超えたという。  松竹が運営する松竹大谷図書館は演劇、映画専門の私立図書館でプログラムや写真、台本など貴重な資料を49万点以上も保管している。今回は1890(明治23)年から1944(昭和19)年の歌舞伎座の「絵本番付」と「筋書」をデジタル化するための資金を集める。  CFには3000円から参加できて、5万円コースのリターンは記録映像上映会付きの図書館見学会に参加できるというもの。1万円コースならば、永久保存される歌舞伎・新派・松竹新喜劇や映画の台本カバーに支援者の名前が入る。  台本は『男はつらいよ』シリーズの50作品や、今年逝去した大林宣彦監督の『異人たちとの夏』や森崎東監督の『喜劇 女は度胸』など約140作品がリストアップされている。ファンにはたまらないリターンだ。  CFは主にネットで参加するが、電話窓口を用意したら参加平均年齢が70代になったケースも。今回の松竹のCFでも、子供のころから歌舞伎座通いを続けている90代の高齢者も参加している。  コロナ禍で苦境に立たされているエンタメ界。CFが命運を握っているといっても過言ではない。そのため、リターンもさまざまな趣向を凝らしている。  例えば、来年2月に公開予定の拉致被害者、横田めぐみさんとその家族を描いた『めぐみへの誓い』のCFは昨年7月に開始。9月現在で5000人以上が参加し、6600万円超が集まったが、2000円でエンドロールに名前を記載するリターンが得られるコースは12月20日まで募集継続中だ。  エンターテインメントへの情熱はコロナ禍に決して負けない。(小張アキコ)

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(2020/10/29)