世界酔わせる「沼津産ジン」に 地元蒸留所、ミカンの香り凝縮(@S[アットエス] by 静岡新聞SBS)

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 「沼津の名前と香りを世界に届けたい」。沼津市の狩野川沿いの空き家をリノベーションして誕生した沼津蒸留所が11月、地元産のミカンや茶などにこだわって香り付けしたクラフトジンの製造を始める。沼津の魅力を凝縮させた「地ジン」を発信しようと、酒造りを通じて地域振興を図る。  コンセプトは「ふたを開けると沼津の香りがするお酒」。材料は地元産にこだわる。同市のビール製造販売リパブリューから仕入れた原酒をベースに、香り付けで戸田のタチバナや西浦の摘果ミカンの皮などを漬け込んで蒸留する。傷などで出荷できない農産物も有効活用し、食品ロス削減につなげる。風味は季節ごと変える計画で、茶や桜葉などの使用も検討している。  沼津蒸留所を運営するフレーバーの小笹智靖代表(39)は約3年前、全国の小規模な蒸留所でクラフトジンの生産が始まり、香り付けにかんきつ類や茶が使用されていることを知った。バーを経営していたこともあり「沼津の名産でジンが作れないか」と思い立ち、知人の家具職人永田暢彦さん(37)と会社を設立。二人三脚で準備を進めてきた。  蒸留所は木造平屋建ての元ウナギ店の洗い場を改装した。約60平方メートルの店内に、クラフトジンの製造では国内最小規模の300リットルの蒸留器を導入した。短期間にさまざまな種類のジンが製造できるという。11月に始め、同月末までの出荷を見込む。  地ビールや地酒がそろう沼津に地ジンが新たに加わることで、さまざまなご当地酒を生かした「酒蔵巡り」などでの誘客に期待できるという。小笹代表は「酒造りが盛んな土地として沼津を訪れる観光客を増やしたい」と意気込む。  <メモ>クラフトジン ビールや日本酒などの醸造酒を蒸留してアルコール度数を高め、ジュニパーベリーで香り付けして作られる蒸留酒「ジン」のうち、作り手が地元食材を活用するなど素材や製法でさまざまなアレンジを加えたもの。小規模な蒸留所で造られることが多く、長期の熟成を必要としないためすぐに出荷できる。数年前から全国各地で生産が始まり、県内では沼津蒸留所が初となる。

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(2020/10/26)