シアン化水素の分布から見えてきた海王星の大気大循環、アルマ望遠鏡が観測(sorae 宇宙へのポータルサイト)

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研究グループによると、海王星の成層圏上部にシアン化水素が存在することはすでに知られていたものの、成層圏の下にある対流圏と成層圏下部の境界付近は摂氏マイナス200度と低温であり、ほとんどのガスは気体から液体に変化するといいます。それにもかかわらずシアン化水素のように凝結しやすいガスがなぜ成層圏の上部に偏在するのか、その理由は明らかではなかったとしています。 研究グループは、シアン化水素は成層圏の下から上昇してくるのではなく、上昇気流によって運ばれた窒素分子をもとに成層圏での化学反応によって生成されている可能性が高いとみています。また、シアン化水素の濃度が緯度によって異なるのは、中緯度で上昇して赤道や南極で下降する海王星の大気の大きな流れ(大気大循環)が反映されているからだと考えています。窒素分子が中緯度の地域で生じた上昇気流に乗って成層圏に運ばれ、そこから大気大循環に乗って南北へと水平に運ばれていく過程でシアン化水素が生成されているために、窒素分子が上昇してきたばかりの中緯度ではシアン化水素が少なく、循環する大気が下降していく赤道付近ではシアン化水素が多くなる、というわけです。

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(2020/10/26)