コロナで20万人が死んでいても大統領選挙が接戦になる理由/前嶋和弘氏(上智大学総合グローバル学部教授)(ビデオニュース・ドットコム)

【リンク先抜粋】
(↑画像をクリックすると動画が再生されます。)  アメリカの大統領選挙がいよいよ10日後に迫った。  今回の大統領選は当初から民主党のジョー・バイデン候補が世論調査で現職のトランプ大統領に対し10ポイント前後リードを保ち、バイデン有利の下馬評の中で選挙戦が進んできた。しかも、選挙戦が佳境に入る10月に入ってトランプが新型コロナに感染するというアクシデントに見舞われるなどしたため、アメリカの既存メディア上ではトランプが絶体絶命な状態に追い込まれているとの報道が多く見られる。現職大統領が敗れれば、1992年のジョージ・ブッシュ(父)以来の28年ぶりのこととなる。  しかし、世論調査でどのような結果が出ていようとも、トランプ時代の大統領選挙は最後までどうなるかわからないとの思いを禁じ得ない。4年前の大統領選挙でも、選挙の2週間前までは各種の世論調査でヒラリー・クリントン候補がトランプに対して5ポイント以上の差をつけてリードしていた。その後、選挙の直前になってFBIがクリントン陣営のメール疑惑の捜査着手を発表するというまさかの展開があり、最終的に選挙ではダークホース中のダークホースだったトランプが大本命のクリントンに競り勝つという結果に終わった。  また、世論調査では表に出ない隠れトランプ支持者というのが相当数いるとの指摘も根強い。  しかし、今回の選挙は新型コロナウイルス感染症が猛威を奮う中で行われる選挙となる。アメリカではすでに850万人が新型コロナに感染し、22万人以上が死亡している。世界人口の4%強を占めるにすぎないアメリカのコロナの死者数が、全世界の死者数の19.6%を占めている計算になる。もちろん感染者、死者ともにアメリカが世界で最も多い。昨日(2020年10月23日)一日のアメリカの感染者数が遂に8万人を超えたとの発表があった。同日の日本の感染者数は724人と、アメリカでは今日、日本の100倍の人が毎日コロナに感染しているのだ。  これは誰がどう見ても、アメリカのコロナ対策が大失敗していることの証左だといわざるを得ない。しかも、マスクも着けずに日常の政治活動を行ってきたトランプ大統領は、自分がコロナに感染したにもかかわらず、コロナから快復し選挙戦に復帰すると、マスクの必要性を否定し連日、大規模な支持者集会を開催するなど、コロナ対策の失敗な

続きはこちら

(2020/10/24)