おうち時間は意外と退屈じゃない?──TikTokで有名になるスターたち【後編】(GQ JAPAN)

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TikTokではもうなにからなにまですべてやりつくされてしまっていると思いがちだが、クリエイターにいわせると、ニッチはまだいくらでもある。ダメリオをはじめとする人気者がやっていることのほかにも、サブカル系とか料理系とかコメディ系とかペット系とか旅行系とかコスプレ系とかメイクアップ系とかライフ・ハック系とか、それと社会活動系とか障害者保護の呼びかけ系とか。音楽方面でもそれは同じことで、もっていきようはいくらでもある。TikTokで人気が爆発した歌はビルボード上でもいいところまでいくようで、その最初だったのはリル・ナズ・X。次にリゾ。一昔前のマライア・キャリーの歌が動画で盛んに使われてチャート上に復活したりもした。そしてそれがラジオでかかるようになり、ラジオからの影響でまたTikTokで使われるようになり……。 デトロイト・ラッパーのカーティス・ローチが自身初の動画をアップしたのは2020年3月4日。アメリカ各地でロックダウンが開始されるざっくり2週間前のことで、そのなかで彼は「家のなかにいて退屈だ。クソったれ、退屈だよ。コンチクショー、家のなかは退屈でよ……」と歌った。キッチンのテーブルを拳でドンドンと叩きながら、指を弾きながら。投稿されてからの19日間で、見事なまでにキャッチーなこの動画は82万1000を超えるいいねを獲得し、視聴回数は6万から200万へとバズッた。 「最初はもう、耐えられなかった」とローチ。ロックダウンからの、まったく想定外の人気爆発が起こったと思ったら。「俺の歌なのに、誰も俺のことなんて関心ゼロで、アタマきて」。彼がそう思ったのももっともなことだった。「クレジットもなしにやってるヤツらがいたんだ」とローチ。「だからホントにアタマきて。でも、待てよと。『無断で使われてても声は俺の声なんだから、そのうちみんなわかるだろう』って思った」。 ローチにとってラッキーだったことに、動画は人気ラッパー、タイガの目に留まった。オリジナルが投稿された2週間後にタイガが自分のバージョンを上げ、そして翌日、インスタグラムでメッセージを送ってきた。「俺の歌を使ったセレブは彼が最初で『あんたのあの曲にはヤラレたよ』みたいな感じだったんだけど、どうしてほしいのかわからなくて。俺が伴奏つけて彼がヴォーカルをのせるのかなとか思ったけど、自分もヴォーカルだけ送って。そした

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(2020/10/24)