長野県伊那谷の三六災害から60年 節目イベント開催向け初会合(長野日報)

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伊那谷に甚大な被害をもたらした1961(昭和36)年の「三六災害」の発生から来年で60年の節目となることを受け、関連イベントの開催に向けた「三六災害60年実行委員会」の初会合が19日、伊那市防災コミュニティセンターで開かれた。来年6月13日に開くシンポジウムを中心に、防災に関するさまざまな事業を行う計画。三六災害を風化させず、教訓を継承し、水害や土砂災害に備えた地域づくりを目指す。 国土交通省天竜川上流河川事務所(駒ケ根市)の呼び掛けで、上・下伊那地方の国、県、市町村などの 関係機関から約40人が出席。同事務所の伊藤誠記所長はあいさつで、「昨年の台風19号をはじめ、近年、水害や土砂災害が増え、住民の関心、不安も高まっている。三六災害を振り返るとともに、災害に遭わないために何をすべきか考え、伝えていくことが大事になる」と説明した。 初会合では、はじめに「60年の節目を契機として、忘れかけた記憶を思い起こし、災害の実態を再認識するとともに、教訓として後世に継承し、地域と共に水害・土砂災害に備えた地域づくりを目指す」とする実行委の設立趣意書を確認。委員長に北澤秋司・信州大学名誉教授(87)を選び、事業の内容や日程を協議した。 シンポジウムは三六災害と同じ6月の開催とし、基調講演、パネル討論、パネル展示、災害対策車両(照明車)の展示などを予定。ウェブを活用したライブ配信も検討する。会場は飯田市の飯田文化会館で、参加者は600人程度を見込む。 このほか、天竜川流域の市役所や町村役場、大型店でパネル展示を開催。三六災害60年への機運を高めていくため、ロゴマークを制定する計画も示された。 具体的な事業の内容については今後、実務者による幹事会で検討していく方針で、各実行委員に対してシンポジウムの講師やパネリストの推薦を求めたほか、ロゴマークのデザイン3案を示し、いずれも11月30日までに回答するよう要請した。 ◆三六災害◆ 1961(昭和36年)年6月下旬から7月上旬にかけ、梅雨前線の停滞と台風の接近に伴う集中豪雨により大きな被害をもたらした。特に天竜川流域の伊那谷では各地で河川の氾濫、土石流、地すべりが発生。死者・行方不明者は136人、家屋の全壊、流出、半壊は1500戸に上った。

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(2020/10/20)