津波から多くの命救う 宮城・気仙沼市の民間の震災遺構「命のらせん階段」曳家工事が本格化(KHB東日本放送)
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東日本大震災で津波から多くの命を救った宮城県気仙沼市の民間の震災遺構「命のらせん階段」。復興整備事業に合わせ、移転して保存するための曳家工事が進んでいます。
気仙沼市内の脇にある「命のらせん階段」は、水産加工会社などを営む阿部長商店の本社兼住宅の外側に取り付けられた階段で、社員や住民ら約20人がこの階段を使って屋上に避難し、津波の被害を免れました。
気仙沼市が来年3月の完成を目指し、この場所に復興市民広場を整備するのに合わせ、建物を80メートルほど移動させる曳家工事が、10月14日から始まりました。
17日までに、今後の作業が進めやすいよう木造の建物をいったん移動する作業が終わりました。
19日からは階段のある鉄骨の部分を動かすため、建物の下に鋼材をセットする作業や運搬用のレールを敷く作業が始まりました。
鉄骨の建物は重量があるため、引っ張るのではなく、油圧ジャッキで後ろから押す作業になり、1日に5メートルほどしか動かせないそうです。
我妻組・石川憲太郎工事部長「我々としても人の思いを一緒に運んで、大事に扱っていきたいと思っています」
曳家工事は来年の春までに完了する予定です。