真夜中の北朝鮮軍事パレード、米に「いつでも戦う」準備を誇示(産経新聞)

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 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が党創建75年の軍事パレードを10日午前0時からという未明に行ったことについて、北朝鮮情勢を解析してきた韓国の民間組織「自由民主研究院」の柳東烈(ユ・ドンヨル)院長は「時刻にかかわらず、いつどのような状況でも戦う準備が整っていると国内外に誇示する狙いがあった」と分析する。  柳氏は、平壌(ピョンヤン)の午前0時は米東部の午前11時に当たるため、「米国に米本土への攻撃能力を見せつける意図もあった」とみる。北朝鮮が台風・水害に相次ぎ見舞われ、被災地の復旧に兵員の多くを割いた状態でも予定通りパレードを開催したことで「災害をものともしない意志」も示した形だ。  平壌でさえ電力不足が指摘される中、大量の照明器材を投じ新型兵器の姿を次々と浮き上がらせる演出は、国民に自国の軍備の威容を印象づける上で劇的な効果があったともみられる。  一方、柳氏は、今回登場した新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)が現実に米本土を攻撃できるかについては疑問を呈する。「ICBMで最も重要なのは、弾頭部分が高熱に耐えて大気圏に再突入する技術だが、北朝鮮がこの技術を確保したかは疑わしい」とし、試射による「検証が必要だ」と指摘する。  ICBMは片側11輪の移動式発射台に載せられていたが、100トン台とみられる重量に加え、道路環境が劣悪な北朝鮮で実際に移動して発射できるかも懐疑的にみられている。試射に用いる“実弾”ではなく、パレード用の実物大模型だったとの見方もある。  パレードでは、側面に「北極星4」と記した新たな潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)も姿を現した。ただ、新型ICBM同様に1度も試射されておらず、北朝鮮が新型潜水艦を建造している東部の新浦(シンポ)周辺で、いつ発射実験に踏み切るかが注目されている。  一方、北朝鮮が今春まで試射を繰り返し、一定の能力を実証済みなのが4種類の新型の中・短距離弾道ミサイルだ。複数発を連射する「超大型放射砲(多連装ロケット砲)」と称するものから、特殊な軌道で迎撃を回避するタイプもあり、柳氏は「北朝鮮は今回のパレード以前から韓国の安全保障を脅かす兵器体系を保持してきた」と警鐘を鳴らす。  ただ、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、金氏がパレード前の演説で南北関係修復への意欲を示唆した

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(2020/10/18)