陰山英男氏に聞く!子どもの学力を伸ばす勉強法・習慣とは?(ベネッセ 教育情報サイト)

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私が小学校の教員を始めたのが、ちょうど私立中学校の受験が激化した時代でした。進学塾に通う子どもたちは、大人でも解けないような最難関の私立中学の入試問題が解ける一方で、基本の問題やひっかけ問題につまずいていたんです。それを見て、「難しい問題が解けることが本当の学力なんだろうか?」と疑問に思ったことが、1つのきっかけとなりました。つまり、難しい問題は解けるけれども、それは手順を記憶しているだけで、問題の本質は理解していないのではないかと思い至ったのです。 よく言われることですが、「思考力」は基礎力を組み合わせたものです。ですから、反復学習を徹底的にやることで考える力も育っていくと考えました。「読み書き・計算といった基本的なことはさっとできるように定着するまでくり返しやる」ことが、学習をする上で大切なポイントになってきます。基礎や基本があいまいなままでは、その知識を応用できません。たとえば、社会の学習は教科書を読むことから始まるため、漢字(=基本)が苦手だとつまずきやすくなってしまいます。 もう1つ私にとって転機となったのが、「百ます計算」でした。実は「百ます計算」は私ではなく、岸本裕史先生が開発されたものなんです。私が公立小学校の教師になったころは、「勉強ができない子どもをどう伸ばすか」を考えるため、勉強会や研修会に参加してありとあらゆる指導法を学んでは試していましたが、なかなかピンとくるものがありませんでした。そのなかで感銘を受けたのが、指導法ではなく、教材としての岸本先生の「百ます計算」だったんです。この出会いが、教えることから教材づくりへと、関心をシフトしていくきっかけとなりました。 最初、私は「子どもたちになにができるようになってほしいのか」を考え、彼らの苦手な部分を中心にプリントづくりに取り組みました。主に、成績があまりよくない子どもたちの苦手な部分を集めてプリントをつくっていたのですが、意外なことに、成績のよい子どものなかにも、そこでつまずく子が必ずいたのです。つまり、成績がよくて、比較的難しい問題が解けるお子さんでも、基礎的な知識が充分に身についていない部分があったのです。そうした気づきから、基礎的な内容のプリントをくり返し行うことで、クラス全体のテストの点が上がる方法を確立させていったのです。

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(2020/10/14)