BTS「朝鮮戦争発言」で愛国主義暴走 中国が火消しに躍起(産経新聞)

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 【北京=西見由章、ソウル=桜井紀雄】世界的な人気を誇る韓国の男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」メンバーの朝鮮戦争(1950~53年)をめぐる発言に対し、北朝鮮とともに米韓両軍と戦った中国で非難の声が上がった。韓国や欧米からは「偏狭な愛国主義だ」として中国への批判が拡大し、中国当局は火消しに走っている。  発端は、BTSが今月上旬、米韓関係の発展に貢献したとして米非営利団体から受賞した際、リーダーのRMさんが、朝鮮戦争勃発から今年70年を迎えたことに触れ、「(韓米)両国が共に経験した苦難の歴史と数多くの男女の犠牲を永遠に記憶するだろう」とあいさつしたことだ。  中国のSNSには「侵略したのは米国側だ」などと反発する声が殺到。「一番好きなグループだったが、お別れだ」とファンの“決別宣言”も相次いだ。  共産党機関紙、人民日報系の環球時報は12日付で騒動を報じ「BTSは過去、台湾を国として認識する発言もしていた」としてさらなる“炎上”をあおった。  韓国メディアによると、サムスン電子や現代自動車といった大手韓国企業が中国向けサイトからBTS関連広告を削除した。  韓国芸能人への中国からのバッシングは今に始まったわけではない。2016年には女性グループ「TWICE」(トゥワイス)の台湾出身メンバーが番組で台湾の旗を持っていたため、台湾独立派だと糾弾され謝罪。韓国が同年、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を決めると、韓国芸能人の中国での活動が制限された。  中国当局が政治的思惑から国民の愛国主義的な感情をあおり立て、他国に圧力をかけるのは常套(じょうとう)手段だ。  18年にトランプ米政権が通商分野などで対中圧力を本格化させると、冷え込んでいた中朝関係が急速に改善。中国メディアは北朝鮮との絆を強調するようになった。北京のメディア関係者は「以前は北朝鮮をののしる若者が多かったが、今は米国に対抗する気概がある国として称賛する人が増えている」と指摘する。  ただ今回の騒動を受けて韓国ではネット上で「この傲慢さが中国の実態だ」と逆反発が起きた。BTSは熱烈なファンを世界中に持つこともあり、欧米メディアでも中国の反応が「偏狭な民族主義」(英紙フィナンシャル・タイムズ)などとして否定的に伝えられた。  米中対立の激化を受けて周辺諸

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(2020/10/14)