香港と中国本土の一体化推進 習近平主席が強調 香港行政長官とも会談か(産経新聞)

【リンク先抜粋】
 【北京=三塚聖平】中国南部の広東省深せん市で14日、深せん経済特区成立40年の記念式典が開かれ、習近平国家主席が演説し「『一国二制度』の基本方針を全面的かつ確実に実行し、中国本土と香港、マカオの融合と発展を促進しなければならない」と述べた。人的往来などの垣根を下げることを通じ、香港と中国本土の経済一体化を推進する考えを強調した。  習氏は、広東省沿岸部と香港、マカオの一体化を進める経済圏構想「ビッグベイエリア(大湾区)」について「国家の重大発展戦略だ」と強調。大湾区の都市間で鉄道建設を加速することなどを通じ「市場の一体化レベルを引き上げる」との方針を示した。香港では経済や人の往来が容易になって中国本土と融合が進むことに警戒感もある。  習氏は、香港とマカオの若者の中国本土での就学や就職が増えて現地での交流が促進されることで、「祖国への求心力を強める必要がある」とも述べた。  式典には、香港の林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官も出席した。式典の前後に習氏と林鄭氏が会談し、6月末の香港国家安全維持法(国安法)施行後の香港情勢について意見交換をしたかは明らかになっていない。  また、習氏は「現在、世界は百年来の大変動を経験しており、新型コロナウイルスの世界的な大流行はこれを加速している」と指摘した。その上で「保護主義や一国主義が高まっている」とも言及した。米国を念頭に置いた発言とみられる。  深せんは1980年に経済特区に指定された。かつては人口3万人程度の貧しい漁村だったが、改革開放政策を追い風に成長を続けた。現在では1300万人を超える巨大都市に姿を変え、市内には通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)やIT大手の騰訊控股(テンセント)など中国を代表するハイテク企業が拠点を置いている。  習氏は演説で「深せんは改革開放後に党と人民が自ら築いた新たな都市だ」と成果を誇示した。  深せんは、2018年には域内総生産の規模で隣接する香港を追い抜いている。深せんの急成長とは対照的に、香港経済の地盤沈下が指摘されるようになっている。

続きはこちら

(2020/10/14)