巣ごもりで片栗粉市場が伸長 家庭用は大容量にシフト(日本食糧新聞)

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片栗粉は、主に揚げ物の衣や料理のとろみ付けに使用され、家庭用は巣ごもり需要で昨年を下回ることなく動いている。関東の片栗粉メーカーによると、緊急事態宣言直後は前年比10~20%増を超えて動いていたが、6月中旬以降は落ち着き、前年並みから5%増程度となっている。 外食自粛やテレワークの浸透で家庭で食事をする回数が増え、片栗粉の売れ筋も定番の200gから大袋の400g、450gへシフトする動きが見られる。プライベートブランドなどは比較的大容量が多く、昨年と比べ大幅なプラスになっている。 一方、業務用は需要が戻りきらない。特に緊急事態宣言以降、5月までは外食、学校給食向けの落ち込みが厳しく、中には前年比50%減を下回る企業も少なくなかった。ゴールデンウイーク以降は回復してきているとはいえ、前年同様の状態には戻らず、同20~30%減で動いているような状況だ。 多くの中華料理店ではあんかけに多用されるが、横浜中華街などの観光地は客足が戻らず苦戦が続く。ただ、惣菜向けは増加傾向にあるようだ。量販店のバックヤード向けも堅調で、肉やそのほかの食材に片栗粉をセットしたキット商材の動きが好調だという。 2020年度の原料事情について、北海道産バレイショでんぷんは平年作からやや不作だが、新型コロナの影響により需要が落ちたことから供給バランスが崩れ、在庫は増加傾向にある。EU産はおおむね平年作だが、フランスは干ばつの影響で減少する見込み。 市場の見通しとして、巣ごもり需要が落ち着き家庭用は微増、業務用は低調がしばらく続くと思われる。家庭用・業務用とも販売先が狭まってきており、その中での価格競争から値崩れが心配される。安定的な需要がありコンスタントに売れる商品である一方、原料での差別化が難しい商品であるため価格競争になることが多い。適正価格での販売による利益確保が課題といえる。 ※日本食糧新聞の2020年10月5日号の「片栗粉特集」から一部抜粋しました。

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(2020/10/13)