【スパゲッティ化現象】ブラックホールに引き裂かれ飲み込まれる恒星を観測(sorae 宇宙へのポータルサイト)
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バーミンガム大学のMatt Nicholl氏らの研究グループは、およそ2億1500万光年先にある渦巻銀河において恒星が超大質量ブラックホールに引き裂かれながら飲み込まれていく瞬間を観測することに成功したとする研究成果を発表しました。
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2019年9月19日、パロマー天文台に設置されているカリフォルニア工科大学の光学観測装置「ZTF」は、「エリダヌス座」の方向で発生した増光現象を検出しました。Nicholl氏らは「AT2019qiz」と名付けられたこの増光現象にヨーロッパ南天天文台(ESO)の「超大型望遠鏡(VLT)」や「新技術望遠鏡(NTT)」を向けて、明るさが変化していく様子を観測しました。
研究グループが観測データを分析した結果、この増光現象は、渦巻銀河の中心付近にある超大質量ブラックホール(質量は太陽のおよそ100万倍)に太陽とほぼ同じ質量の恒星が接近して破壊されたことにともなう増光だったことが明らかになったといいます。
研究グループによると、破壊された恒星の物質は半分がブラックホールに飲み込まれ、もう半分は外側に向かって放出されたとみられています。研究に参加したハーバード・スミソニアン天体物理学センターのEdo Berger氏は「恒星が破壊され飲み込まれる過程でガスが放出される直接的な証拠が示された初の事例です」と語ります。