取れたての香りと甘み 鍋で炊く秋の味覚「新米」 コツを覚え、食卓一層豊かに(産経新聞)

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 本格的に新米が出回る時季になった。鍋でご飯を炊いて、取れたてならではのふくよかな香りと甘みを楽しんでみては? 火にかける時間は15分ほど。コツさえ覚えれば自分好みに炊けるようになり、食卓が一層豊かになりそうだ。 (榊聡美) ■蓋の重みでふっくら  今年は夏の豪雨や日照不足、記録的な猛暑で農作物に多大な影響が出た。気になるのが米の作柄だ。全国農業協同組合中央会(JA全中)によると、九州など、天候不順が響いた地域がある一方で、米どころの東北や北海道などは豊作となり、全国的には「平年並み」だという。  新米の季節に合わせて先月、キッコーマンが「ご飯」をテーマにしたオンラインの料理講習会を開催。料理研究家で、江戸懐石「近茶(きんさ)流」嗣家(しか)の柳原尚之さんが、鍋を使ってご飯をおいしく炊き上げるポイントを紹介した。  「まず、家の中で蓋の重い鍋を探してください」と柳原さん。ステンレスやアルミといった素材以上に大事なのが、重みがあってぴったりと閉まる蓋だという。鍋の重さで圧力がかかり、ふっくらと炊き上げることができるからだ。柳原さんは厚手の鋳物ほうろう鍋を使って実演した。 ■十分に水を含ませる  新米の水加減は「普段より控えめに」と言われる。ところが柳原さんは、「今は新米でも水分含有量を調整して出荷されているので鍋で炊く場合は、水を減らさなくても問題ありません」  それでも、いつも通りの水加減で炊くと「べちゃっ」となってしまうことがある。収穫して間もない米は細胞組織がやわらかく、吸水や火の通りが早いためだ。その場合は、少し水を減らし、米の容量の15%増しを目安にするといい。  そもそも米を炊くとご飯になるのは、生米のでんぷんが水と熱によって糊化する(糊状になる)から。つまり、米の芯まででんぷんを糊化させれば、ふっくらおいしいご飯が炊ける。大事なのは「十分な吸水」と「沸騰状態を一定時間保つ」の2点だ。  炊く前に水につける時間は今の季節は30分が目安だが、米の品種や水の温度などによっても異なる。米が膨らんで中心まで白くなればOK。まだ米に透明感が残っていたら、さらに時間を延ばす。 ■初めから「パッパ」  鍋でご飯を炊くときに思い出すのが、《初めちょろちょろ 中ぱっぱ 赤子泣いても蓋取るな》  かまどでご飯を炊く際の心得として昔から知られるが、「短

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(2020/10/13)