「家庭内に介入しすぎ」ゲーム条例提訴の高校生、訴訟費用CF600万円超の勢い(産経新聞)
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「家庭内に介入しすぎ」。18歳未満の子供のゲーム時間などを定めた香川県ネット・ゲーム依存症対策条例をめぐり、高松市の高校3年の男子生徒(17)と母親が9月、県に計160万円の損害賠償を求める訴訟を高松地裁に起こした。生徒は条例について基本的人権を侵害し違憲と主張。世間の関心も高く、生徒がインターネットで資金を集めるクラウドファンディング(CF)で訴訟費用を募ると、600万円超の支援が寄せられた。県は「憲法の理念に反しない」との立場で、訴訟の行方が注目される。
【表】ゲーム依存への対応のポイント
■中学生以下は午後9時まで
「条例は家庭内に過度に介入しすぎ。ゲームをする時間は行政が決めるべきではない」。原告で高校3年生の渉(わたる)さんは提訴後、代理人の作花知志(さっか・ともし)弁護士とともに高松市内で会見し、こう訴えた。
問題の条例は、子供がゲームやインターネット依存症になるのを防ぐ目的があり、4月に全国で初めて施行された。
条例では、依存症につながるようなゲームの利用は平日は1日60分、休日は90分までと定めている。スマートフォンなどの使用をやめる時間について中学生以下は午後9時、それ以外は同10時までと規定。これらはあくまで「目安」で、守れなくても罰則はない。
また、保護者の努力義務も盛り込まれた。子供と話し合って使用に関するルールを作り、守らせるよう努めなければならず、子供が依存症に陥る危険を感じた場合は、学校や関係者に相談することが求められる。
この条例の内容が明らかになると、「何らかのルールは必要」と賛同の声が上がる一方、「家庭での行為に踏み込みすぎ」「実効性がない」と批判的な意見も続出。同県弁護士会も5月、子供と保護者の自己決定権を侵害しているとして、廃止を求める会長名の声明を出した。
■「科学的正当性なし」
条例案の内容に疑問を抱いた渉さんは今年1月、全国から集めた反対署名約600筆を県議会に提出。一方、条例施行以前は午後10時以降もゲームをしていたが、施行後は母親と話し合い、条例の範囲内でゲームやスマホを使用するというルールを作った。その結果、アルバイトを終えた午後10時以降にゲームをできなくなったという。
訴状では、政府が条例に関して「ゲーム依存症の発症を防ぐための時間の制限に係る有効性および科学的根拠は承知し