36年前…飛んだのはボールよりヤジと怒号、汚点残したホームランレース トップ岡本と1本差!!大山に期待(夕刊フジ)

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 【トラとら虎】  セ・リーグのホームランレースは残り30試合を切り、混沌の様相を呈してきた。8日現在、巨人・岡本が25本でトップ。1本差で阪神・大山。少し離れて巨人・丸が21本、広島・鈴木誠、ヤクルト・村上が20本、阪神・サンズ、DeNA・ソトが19本で追走している。 【写真】巨人・岡本と本塁打王を争う阪神・大山  阪神の首脳陣は「不気味なのは2人の外国人。調子に乗ると一気に量産のパワーを秘めるが、大山にぜひともタイトルを取ってほしいのが本音。久々の生え抜き4番打者として箔(はく)がつく」と期待する。  そういえば阪神からは1986年のバース以降ホームラン王は出ていない。日本人選手となると84年の掛布が最後になる。36年も前のことだが、鮮明に覚えているのは球界に汚点を残すホームランレースだったからである。最終的には掛布と中日・宇野がともに37本でタイトルを獲得したが、その過程は決して誇れるものではなかった。  簡単に経緯を書く。阪神、中日とも残り2試合。両者は37本で並んでいた。運命のいたずらは、その2試合が直接対決になったところにある。既に順位も中日2位、阪神4位と決まり、消化試合に転じたことも汚点に輪をかけた。阪神・安藤監督は宇野、中日・山内監督は掛布に対し、それぞれ全打席敬遠を命じたのだ。  10月3日(ナゴヤ)。掛布、宇野とも5打席連続四球。同5日(甲子園)。同じく両者とも5打席連続四球。スタンドからヤジと怒号が飛ぶなか、2人は一度もバットを振ることなく、淡々と一塁ベースに向かう動作を繰り返した。  タイトルを巡るこんな試合度外視の例は過去に幾つもあり、そのたび物議を醸すが、正論と本音のはざまで揺れ動きながら今日に至る。今季の巨人-阪神戦はあと4試合。最有力の岡本-大山が最後まで堂々と真剣勝負をしてくれることを願うが、両軍の思惑までは分からない。 (スポーツライター・西本忠成)

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(2020/10/12)