レクサスLCは現代の“ソアラ”になりうるか? 新型LC500hの麗しい統一感とは(GQ JAPAN)

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目の前にあらわれた途端、思わずハッとする。レクサスLC500hのスタイリングは、登場から3年半を経た今も、鮮度を失っていないと思う。スタイリング・スタディとしてクルマ好きの前に「LF-LC」の名で姿をあらわした時から数えれば、もう8年半も経っている。それでもなお、こうして目の前にすると、美しいスタイリングだなぁと素直に見惚れてしまう。 矯めつ眇めつしながらクルマのまわりを歩き、いろいろな角度から見ても、その印象が変わらない。X字型の大きなラジエーター・グリルにも違和感を覚えることがない。とってつけたような感じがしないのは、唯一LCだけだ。まるでケーキの箱を1枚の紙から組み上げるかのごとく独立した面の組み合わせを意識させる多くのクルマと違って、切れ目のない1枚の表皮に覆われたかのようなこうした造形を、よく自動車デザイナーは“スリー・ディメンショナル”と表現するが、そうとしか言いようがない。 この見事なスタイリングを成立させているひとつの要因は、大柄なボディ・サイズを意識させない巧妙なデザイン手法にあると思う。全長は4770mm。クーペであることを考えれば大型というべき堂々としたもの。全幅はスーパー・スポーツカー並の1920mmもある。けれども、クルマから離れて少し距離をとって眺めると、そんなに大きなクルマには見えなくなる。 ホイールベースは2870mmもあるのに、21インチの大径ホイールのおかげで、そうとは悟らせないし、広い全幅一杯まで張り出したタイヤとそれを覆うフェンダーよりもボディのサイド・パネルが絞られているために、ズシリとした安定感だけでなく、引き締まった緊張感もある。茫洋としたところがない。ガラス面積を小さめにとって形作ったグリーンハウスもまた、その感を強くする。 寸法の数字だけ見ていると、大型2+2ラグジュアリー・クーペのそれなのに、2座のスーパースポーツかと錯覚させるかのような形を手にしている。遠目に見るレクサスLC500hは、ひときわスポーティなのだ。

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(2020/10/10)