【2020年ノーベル物理学賞】ロジャー・ペンローズの「ペンローズ・タイル」は、ここがすごい(ダイヤモンド・オンライン)
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天才数学者たちの知性の煌めき、絵画や音楽などの背景にある芸術性、AIやビッグデータを支える有用性…。とても美しくて、あまりにも深遠で、ものすごく役に立つ学問である数学の魅力を、身近な話題を導入に、語りかけるような文章、丁寧な説明で解き明かす数学エッセイ『とてつもない数学』が6月4日に発刊。発売4日で1万部の大増刷、その後も増刷が続いている。
鎌田浩毅氏(京都大学教授)「数学“零点”を取った私のトラウマを払拭してくれた」(「プレジデント2020/9/4号」)、「人気の数学塾塾長が数学の奥深さと美しさ、社会への影響力などを数学愛たっぷりにつづる。読みやすく編集され、数学の扉が開くきっかけになるかもしれない」(朝日新聞2020/7/25掲載)、佐藤優氏「永野裕之著『とてつもない数学』は、粉飾決算を見抜く力を付ける上でも有効だ」(「週刊ダイヤモンド2020/7/18号」)、教育系YouTuberヨビノリたくみ氏「色々な角度から『数学の美しさ』を実感できる一冊!!」と絶賛されている。2020年のノーベル物理学賞に英国オックスフォード大学のロジャー・ペンローズ氏が選ばれた。優れた数学者でもあるペンローズ氏の受賞を祝福して著者が緊急寄稿した。連載のバックナンバーはこちらから。● 2種類のひし形で平面を埋めつくす
数学の三大分野と言えば、方程式を扱う「代数学」、関数を扱う「解析学」、そして図形を扱う「幾何学」の3つを指す。
その幾何学の中で、紀元前1000年頃から研究が始まり、今もなお活発な議論が交わされている分野がある。タイリングとかテセレーションと呼ばれるもので、日本語では平面充填(じゅうてん)という。
街の歩道や建造物などに見られるタイル張りには様々な模様があり、どれも大変美しい。いわゆる「だまし絵」の第一人者であるオランダの画家・版画家のマウリッツ・エッシャー(1898~1972)も、タイル張りの「無限に続くパターン」に魅せられた一人である。エッシャーが40代以降、ユニークな敷き詰め模様を描くようになったのは、スペインのアルハンブラ宮殿で目にした見事なタイル張り装飾の数々に感化されたからだった。
ただし、タイル張りに使う図形は何でもいいというわけではない。無限に続く平面を同じ形のタイルで埋め尽くそうとするとき、どのような形であれば隙間や重なりが無いように敷き