F1メカ解説|レッドブルRB16のフロントウイング、その裏側に隠された”秘密”(motorsport.com 日本版)

【リンク先抜粋】
 今年のF1は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、クローズドイベントとして行なわれてきた。その結果、取材に訪れることができるメディアやカメラマンの数も著しく制限されている。その結果、マシンを身近に見て取材することが以前よりも難しくなり、各マシンが持つ”秘密”が、露見しにくくなっている。 【関連写真】レッドブルの秘密? フロントウイングの裏側に空いた謎の穴  しかしニュルブルクリンクで行なわれているF1アイフェルGPの初日が悪天候に見舞われ、各チーム走行できなかったことで、ガレージでどんな作業が行なわれているのか、それを注視することができた。その結果、レッドブルRB16のフロントウイングには、興味深い秘密が隠されていたことが分かった。  チームのメカニックたちは通常、マシンの前にフロントウイングを置く場合、その角度に注意する。決められた角度以外でフロントウイングを置いた場合、その働きが外部に明らかになってしまう可能性があることを、彼らはよく理解しているからだ。  しかしニュルブルクリンクでは、彼らの一瞬の不注意により、ウイングの下面が露呈してしまった。この時、翼端板のフットプレート部分に、溝(関連写真の赤い矢印の部分)が設けられているのが見られたのだ。  ただ、レッドブルの翼端板のフットプレートは、非常に複雑な形状をしている。そういう意味では、アウトウォッシュの改善に役立てられていると考えた方が合点がいく。しかも翼端板の後端部にはふたつの小さな穴が開けられており、フットプレート下面から取り入れた気流をこの穴から後方に向けて吹き出す……そんな構造になっているのかもしれない。  このフロントウイングの構造とは関係なく、”空力の魔術師”とも呼ばれるエイドリアン・ニューウェイとレッドブルは、メルセデスとの差を埋めるために懸命に働いているようだ。  今季マシンRB16は、扱いにくいマシンになっていると言われている。その原因は空力面でのアンバランスさだと言われていて、チームはその解決を進めてきた。その問題を解決するにあたって、このフロントウイングの領域を把握することが、重要になっている可能性がある。

続きはこちら

(2020/10/10)