日本女子サッカー、悲願のメダル獲得ならずも澤穂希の涙に感じた前進力…カメラマンがファインダー越しに見た2008年北京五輪(スポーツ報知)

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 スポーツ報知のカメラマンが、五輪の現場で撮影した瞬間を振り返る企画の第5回は2008年北京大会。  あれ? 泣いてる? 撮影している時には気づかなかった。試合後に整列し、サポーターへあいさつしたシーンだ。東京本社へ写真を送信しようと、画像を選択している時に見つけた一枚。澤穂希の頬に、ひと筋の涙が伝っていた。  銅メダルをかけ、ドイツと3位決定戦に臨んだなでしこジャパン。これまで苦難の歩みだった日本女子サッカーで初のメダル獲得のチャンスを得た試合だった。この大一番を前に司令塔の澤は「苦しい時は私の背中を見て」と語ったエピソードは有名だ。しかし試合はドイツに0―2と敗れ、悲願達成はならなかった。  失意に落ち込んでいると思われた試合直後だった。「途中から入ったならもっと走れよ!」。怒声がカメラを構えていた私にも聞こえた。澤の声だった。敗戦にうなだれる選手の中で、なんと交代出場した若手を叱責していた。なでしこを引っ張ってきた彼女は、この瞬間も前を見据えていたのだ。  この場面の後だっただけに、まさか泣いているとは思わなかった。敗れたとはいえ、過去最高の4位。胸を張っていい成績だった。さまざまな思いがあったのだろう。これほど清々(すがすが)しい女性の涙を見たことがない。(杉山 彰一)

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(2020/10/10)