なぜ市街地に? 体内時計乱す磁石、音波で撃退…迷惑ムクドリとの激闘録(産経新聞)

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 全国の地方都市の主要駅の駅前が、夕方になるとやってくるムクドリの大群に悩まされている。路上に羽毛やふんが落ち、「ギュルギュル」という鳴き声の大きさも迷惑だ。自治体ではムクドリの体内時計を乱す方策を取ってみたり、天敵の模型を置いてみたり、長年にわたって模索を続けているが、効果は一時的。ムクドリ撃退の決定打はあるのか。 【写真】鈴なりにとまったムクドリの大群  ■人間の近くは安心だから?  ムクドリは春から初夏までに繁殖。昼間は個別に田んぼや公園といった緑のある場所を訪れて虫などを食べ、夜は大群で行動して1カ所にまとまってねぐらを定める。  なぜムクドリが市街地にやってくるようになったのか。宅地開発などで山林がなくなったムクドリが追われてきた-とする分析もあるが、山に巣を作って子育てをしたムクドリが、夜は市街地を訪れるケースもあるという。鳥獣被害防除機器を手がける精密機器メーカー、エイカー(滋賀県草津市)の担当者は「人間のそばにいると猛禽類(もうきんるい)などの外敵に襲われないことを覚えてしまったのでは」とみている。  駅前の大通り沿いに樹木が立ち並ぶ岡山市の場合、ムクドリとの攻防は少なくとも25年に及ぶ。  残る記録によると、平成7年から10年にかけての3年間では、ムクドリの体内時計を乱す効果があるという磁石を取り付けたり、外敵であるカラスの模型をぶら下げたりした。しかし効果は一時的だった。  11年には枝を切り落とす剪定(せんてい)を本格的に展開した。21~29年にかけては、ムクドリが嫌う音をスピーカーから流す対策も行ってきた。  担当する同市北区役所地域整備課の担当者は「いずれもムクドリが慣れてしまったのか、効果は長続きしなかった。最も効果があったのは剪定だったが、今はそれもできない」と話す。同市は昨年「中心市街地の緑が少ない」という指摘を受けて「街路樹再生プログラム」を5カ年計画で開始。駅前の大通り「桃太郎大通り」など市が管理する景観上重要な7路線沿いの街路樹について緑の「ボリュームアップ」を目指す方向を打ち出している最中だからだ。  ■いたちごっこ  こうした中、同市は新たにムクドリが嫌がるにおいを出す「忌避剤」を採用。昨年12月に苦情の多かった駅前の樹木に使って設置したところ、ムクドリがよりつかなくなり、苦情は減少した。  ただそのた

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(2020/10/10)