佐藤泰志原作「草の響き」映画化! 斎藤久志監督×菅原和博プロデュースで函館ロケ敢行(映画.com)

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 夭折の作家・佐藤泰志氏の命日となる10月10日、北海道・函館のミニシアター「シネマアイリス」代表・菅原和博の企画・製作・プロデュースで、「草の響き」が映画化されることが明らかになった。「フレンチドレッシング」「なにもこわいことはない」の斎藤久志監督がメガホンをとる。  佐藤氏の没後30年という節目での映画化発表。同作は、1982年に発表された佐藤氏の本格的な文壇デビュー作で、初の芥川賞候補となった「きみの鳥はうたえる」に所収。主人公である“彼”は、雨の日も晴れの日も治療のためのランニングを欠かさない。親友・研二のサポートを受けながら、精神科医院に通っている。路上で出会った若者“ノッポ”と心を通わすようになるが、ある日からノッポが姿を見せなくなる……。  プロデュースする菅原氏は、これまでに佐藤原作の映画を4本製作している。1作目の「海炭市叙景」(熊切和嘉監督/2010)は、第12回シネマニラ国際映画祭でグランプリと最優秀俳優賞(アンサンブルキャスト)の2冠を達成。2作目の「そこのみにて光輝く」(呉美保監督/14)は、第38回モントリオール世界映画祭で最優秀監督賞を戴冠した。3作目「オーバー・フェンス」(山下敦弘監督/16)、4作目「きみの鳥はうたえる」(三宅唱監督/18)も国内の映画賞を席巻し、評論家たちから絶賛を浴びた。  「函館発信映画」にこだわり、地に足のついた映画製作を続けてきた菅原氏は、「未曾有のコロナ禍が日々の暮らしを暗転させた。こんな時代に映画を作ることの意味を考えていた。いくら考えても答えは出ない。大人しく家に引きこもり続けるべきなのだろうか……」と考えあぐねていたという。進むべき方向を示してくれたのは、シネマアイリスに集う映画ファンだったそうだ。  「多くの人たちが映画館を支援してくださった。映画を見に来てくれた。大きな勇気をもらった。映画を必要としている人たちがいる。佐藤泰志の文学を大切に思っている人たちがいる。私も『草の響き』の主人公のように走り出そうと思う」。  メガホンをとる斎藤監督も、入手可能な佐藤作品を全て読了し、6月末に函館へ出向いたそう。「短い滞在期間だったが、ちょっとだけ町が見え、人が見えて来た。そして佐藤泰志が生きていた時代と今という時代の差、『時間』が見えて来た。佐藤泰志の小説『草の響き』は、主人公が走る話だ。だか

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(2020/10/10)