「いっそ飛び降りようかと思ったところに『ヘルメットをかぶった神たち』が来たんです」(朝鮮日報日本語版)

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 「ああ、このまま死ぬのかな。誰も助けに来ないのかな」  9日午前0時20分ごろ、蔚山市南区にある商業施設の入った超高層マンション「サムファン・アールヌーボー」最上階である33階の住民イさん(20)は、窓の外に顔を出して救助を待っていた。消防に通報してからもう1時間たっていた。そばには母親と叔母が一緒に窓につかまって息をしていた。8日夜11時過ぎに発生した火災で、勢いの強い炎と煙に建物が飲み込まれ、玄関ドアからの脱出は不可能になっていた。部屋の中にも煙と焦げたにおいが充満していた。3人は徐々に力がなくなっていった。イさんは「最初は『あと少しで誰かが助けに来てくれるだろう」と思っていたが、だんだん時がたつにつれて絶望的になった。これ以上もたないと思い、いっそのこと飛び降りた方がましだとさえ思った」と話す。 ■「世界で最も住みやすい国」2020年版発表、韓国17位、TOP10は?  長い恐怖の時間が続き、意識が混濁してきた時、誰かが玄関ドアを壊して家の中に入ってくる音が聞こえた。イさんは「気を失いそうになった瞬間、誰かが私をつかんだ。『ヘルメットをかぶった神たちなのか』と思ったところで意識を失った」と語った。イさんが気が付くと、1階に降りていた。イさんが見た「ヘルメットをかぶった神たち」はイさんと母親、叔母をおぶって33階から1階まで降りてきたのだ。  「ヘルメットをかぶった神たち」は蔚山南部消防署の救助隊員たちだった。救助隊長のイ・ジョンジェ消防警、チーム長のユン・ハンヒ消防尉、キム・ホシク消防校、チョ・ジェミン消防士(氏名の後ろは階級名)だ。4人は当初、同マンションの避難所が設けられていた28階で、先に避難していた住民たちの救助に当たっていた。その住民たちの一部が「33階にもまだ人がいる」と伝えたのだ。

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(2020/10/10)