土星の衛星タイタンの濃密な大気の下に広がる地表。特殊フィルターで撮影(sorae 宇宙へのポータルサイト)

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こちらは土星探査機「カッシーニ」が撮影した土星の衛星タイタンの画像です。直径約5150kmのタイタンを横(赤道上空)から捉えたもので、真上から左に36度の方向が北になります。 地球よりも濃密な大気(地表の気圧は約1.5気圧、大気の密度は地球の約4倍)を持つタイタンの地表は大気中の濃いもやに覆われていますが、特別なフィルターを使用して撮影されたというこの画像には、もやの下に広がる地表の特徴が写し出されています。 左上に点々と見える黒っぽいしみのような部分は、タイタンの北半球にある湖です。画像にはタイタン最大の湖であるクラーケン海(Kraken Mare)をはじめ、リゲイア海(Ligeia Mare)やプンガ海(Punga Mare)といった大きな湖や、その周辺に点在する小さな湖が見えています。 タイタンは、太陽系において表面に安定した状態で液体が存在することが知られている、地球以外では唯一の天体です。ただし、地表の温度が摂氏マイナス180度とされるタイタンの湖を満たしているのは水ではなく、炭化水素のメタンやエタンです。地球における水のように、タイタンでは炭化水素が雨となって地表に降り注ぎ、湖に流れ込んでいると考えられています。 2027年には、ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所が主導するドローン型の探査機「Dragonfly(ドラゴンフライ)」がタイタンに向けて打ち上げられる予定です。過去にタイタンへ着陸した探査機はカッシーニに搭載されていた着陸機「ホイヘンス」のみですが、2030年代にはタイタンの空を飛行できるドラゴンフライによって、地表のより詳しい様子が明らかになるはずです。

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(2020/10/09)