脅威だった近本の足、北條弾もアシスト/大石大二郎(日刊スポーツ)

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<広島1-9阪神>◇8日◇マツダスタジアム 阪神打線が16安打9得点とつながって大勝。今季の広島戦勝ち越しを決めた。 【写真】北條は左越え2点本塁打を放つ   ◇   ◇   ◇ -近本の“足”が生かされた1勝だった。見せ場は5回2死一塁。北條の4球目に二盗に成功した場面だ。リーグトップをいく23個目の盗塁で、3点目の加点につながった。 大石 今年は近本が塁にでたときの走りに注目しているが、この日のスタートは良かった。昨シーズンのスライディングの技術もレベルアップしているが、スタートが慎重になっているのが気になっていた。それはわたしにも経験があることだった。 -現役時代の大石は4度の盗塁王を獲得し、3拍子そろったパ・リーグを代表するトップバッターだった。 大石 相手チームからも警戒されるし、自分が走ってアウトになるのがイヤだった。なかなかスタートの踏ん切りがつかなかったとき、仰木さん(元近鉄監督)から「成功率を考えなくていいからスタートを切りなさい」と背中を押された。ものすごく心に響いた言葉だった。チーム方針もあるだろうが、近本はもっと早めに走れる準備をすることだ。できれば3球目ぐらいまでにスタートを切れるように成長することを求めたい。 -近本の盗塁成功率は、昨季の7割6厘から、今シーズン7割9分3厘(8日現在)まで上昇している。 大石 近本が走ってセーフになることで、次打者を打ちやすくし、それがチームに貢献したことになる。1回は左前打で出塁すると、続く北條が2ボールから左越え本塁打。北條の積極性も評価できるが、広島野村のシュートが甘く入ったのも、近本にスタートの気配を感じたことが影響を及ぼした。その意味では近本が打たせたホームランともいえる。3本のヒットも含めて申し分のないリードオフマンの働きだった。 【取材・構成=寺尾博和編集委員】

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(2020/10/08)