逮捕教授は元県職員で「牛のクローン」研究者 事件の構図は?(MBC南日本放送)

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研究室で起きた今回の贈収賄事件、逮捕された教授は元鹿児島県職員で、「牛のクローン技術」の研究者でした。事件の構図を取材しました。 収賄容疑で逮捕された、鹿児島大学共同獣医学部の教授・窪田力容疑者。1990年に県に採用され、県畜産試験場の職員として勤務していました。主な研究テーマは、牛のクローン繁殖の研究でした。 1998年、曽於市の県肉用牛改良研究所が、牛の胎児の細胞を使ったクローン牛の誕生に全国で初めて成功した際に開かれた記者会見では、窪田容疑者も研究員として会見に同席していました。 2005年に鹿児島大学に採用され、牛のクローン技術などの研究を続けていました。 (学生)「本当にびっくり。牛で有名な人」 国立大学法人の職員で、いわゆる「みなし公務員」にあたる窪田容疑者。贈収賄が行われたとされるのは大学の研究室で、密室でのやりとりでした。 鹿児島大学には、50万円未満であれば教授の裁量で業者を選んで発注できる「教員発注」という制度があります。警察によりますと、窪田容疑者は、自らの裁量で研究用品の納入業者を選んで発注していたとみられます。 窪田容疑者は、今年1月から先月にかけて20数回にわたり、納入の便宜を図る見返りに、現金あわせて64万円のほか、ノートパソコンやプリンター、県内のフェリーの回数券も受け取ったとされています。一部は自宅で見つかったことから、私的に使うためだったとみられています。 8日の家宅捜索では、研究室から窪田容疑者の私物のバッグなど数点が押収され、警察はこれらも便宜の見返りに受け取った可能性も含め調べています。 警察の調べによると贈賄側の松窪容疑者ら2人は、現金を封筒に入れて研究室で手渡しし、窪田容疑者は、私的な飲食代の領収書を贈賄側の2人に渡し、現金を受け取っていたこともあったということです。 事件を受けて鹿児島大学の佐野輝学長は「誠に遺憾。事実関係を確認した上で厳正な対応をしたい」とのコメントを発表。大学側は「すべての契約で各学部の会計担当者の決済が必要で、チェック体制に問題はなかった」としていますが、今後、学内に調査委員会を設置し、契約が適正だったかや、他に不正がなかったかなど詳しく調べる方針です。

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(2020/10/08)