日本学術会議メンバー9割超は首相任命ではない(Japan In-depth)

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いま国政の場で論議の的となる日本学術会議に関して、重大な事実が一つ、無視されているようだ。首相の任命する210人の会員で運営されるかのように報じられるこの組織には実際には首相に任命はされない2000人もの「連携会員」と呼ばれる別個の会員たちがいて、首相任命の会員たちと一体になって活動している事実である。 日本学術会議自体は組織の要員は2200人だと宣言している。みな同じ国家公務員として扱われる。だがそのうちの約2000人は日本学術会議の会長によって任命される。 だからこの組織自体は現実には政府機関ではなくなっているのだとさえいえる。なぜなら連携会員も会員も同会議では一体となり、同じ活動を推進しており、同会議全体としてはその全メンバーの9割が政府のまったく管轄外で選ばれているからだ。 いま国会やメディアをにぎわす日本学術会議の会員任命の是非論義はこの重大な事実に触れていないのである。 今回の論議は菅義偉首相が政府機関の日本学術会議に対して一部の新会員候補の任命を認めなかったことが契機となった。同会議は科学に関して首相の諮問に答えて、答申や勧告することを最大任務とする国家機関とされる。だからそのメンバーは首相が任命する権利が法律で明記されている。ということは一定候補の任命をしない権利も当然、認められこととなる。いま野党や一部メディアはその権利までは批判しないが、今回の6人の会員候補を任命しなかった理由の開示を要求している。 だが国家が国家機関の公務員の非任命の理由を明かすとなると、当然、任命の理由も開示すべきだという考え方も出てくる。だから現実には政府が任命を考えた人事案件のすへてについてその結果にいたる理由を説明することなど、国家機関として非現実的であり、物理的にも不可能に近いだろう。民間の企業の場合でも、社員の採用の是非や昇進の理由を個別に開示することは、非現実的である。 日本学術会議の場合は国家が設置して、管理する政府機関としては、すでに奇妙な現状となっているのだ。同会議の実際のメンバーの9割以上が首相の任命ではないからだ。この連携会員というのは実際には会員と同じ活動にかかわるメンバーなのである。 同会議自体の「会員と連携会員の位置付け」という公式説明でも、両者の活動の差異はほとんどない。連携会員も会員と同じように同会議の設けた30以上の各委員会や分

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(2020/10/08)