原英莉花V「ボギー来て楽しいなと」強さ増した雑草(日刊スポーツ)
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<女子ゴルフ:日本女子オープン>◇最終日◇4日◇福岡 ザ・クラシックGC(6761ヤード、パー72)◇賞金総額1億1250万円(優勝賞金2250万円)◇無観客開催
【写真】優勝カップにキスをする原英莉花
98年度生まれ黄金世代の原英莉花(21=日本通運)が、日本最高峰トーナメントを制した。同世代の小祝さくらと同じ最終組で首位スタートし、11番からの3連続を含む5バーディー、1ボギーの68で通算16アンダーの272。小祝に4打差をつけツアー2勝目だ。過去プロテスト、QTに失敗した“雑草派”が、黄金世代では畑岡奈紗、渋野日向子に続く3人目の国内メジャー制覇で、3年シードも手にした。
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原の心に火がついた。「負けてらんないな」-。4打リードの11番パー4で、小祝が第2打をピン50センチにつけた。自分はピンまで105ヤード。ピッチングウエッジを手にアドレスに入ると、雑念が消えた。ボールはカップ右奥脇を刺し、スピンで1メートル戻った。数センチ違いでカップインしていたウルトラショット。バーディーにはバーディーだ。
「すごく難しいピン位置なのに“これは寄るな”と思った。どうせなら入っちゃえばよかったのに」。12番は5メートルを入れられ、3メートルを入れた。13番はパーの小祝に対し、カラーから10ヤードをチップイン。やられたら、やり返す。3連続バーディーで勝負の流れを引き寄せ、スタート前の4打差を守って逃げ切った。
雑草だった。「日本女子オープンは憧れの舞台でした。でも、中学の時、回りの友達は予選会に出たけど、私は2回諦めた」。横浜市立岡村中3年だった15年、予選会に初挑戦。「まぐれで通ったけど、本戦で“こんなところで勝てる日が来るの?”と思った」。そこから6年連続6度目の出場で頂点に立った。
勝、畑岡ら同学年が脚光を浴びたジュニア時代。「私は全然成績が出なくて」。初挑戦のプロテストも17年に最終まで進んだが、OB6発を打って撃沈、2打差で落ちた。
「みなみちゃんや奈紗ちゃんを、下から“すげ~な~”と見上げるばかりでした。でも、練習すれば、強い気持ちがあれば、と思ってやってきました」。
雑草は強くなった。この日、6番で初ボギーを喫した。「ボギーが来て“楽しいな”と思った。何か気持ち悪いですよね? でも、ゴルフっぽいじゃないですか? あの時、