日本統治時代の社長邸宅、修復完了 今月末に一般公開の見通し/台湾・基隆(中央社フォーカス台湾)

【リンク先抜粋】
(基隆中央社)日本統治時代に建てられた北部・基隆市の木造建築「基隆要塞司令官邸」の修復工事が完了し、10月末に一般開放される見通しとなった。同市文化局の陳静萍局長が明らかにした。初期段階では団体を対象とした予約制を採用する予定だとしている。 基隆要塞司令官邸の前身は、日本人企業家、流水偉助氏が1931(昭和6)年に建てた邸宅。流水氏は1921(大正10)年に乗合馬車「流水バス社」(後の基隆乗合自動車株式会社)を創設した人物で、会社の向かいに床の間や押し入れ、天袋などがある和風の私宅を構えた。 建物は戦後、国民党政権に接収され、戦時中に失われた基隆要塞司令官邸の代わりとして使用された。邸宅は基隆要塞司令部が1957年に廃止されたのに伴って民間人に譲渡され、李氏という人物が77~88年まで居住したことから「李宅」とも呼ばれる。2006年に同市の古跡に登録された。 同局文化資産科の郭麗雅科長によると、この時点ですでに、建物の老朽化が著しかったことから、同局は所有者である国防部(国防省)に修復を要請するなど、保存・再活用に向けた働き掛けを続けてきた。2016年に建物の管轄が同局に移管されたことで修復への道が開け、総工費3700万台湾元(約1億3500万円)を投じた工事が18年に始められた。 同市ではインスタレーションアートを通じて文化財の歴史や魅力を紹介するプロジェクトが8月から行われており、基隆要塞司令官邸の前には切り絵アーティストの成若涵さんが制作した作品が設置されている。展示期間は11月15日まで。 (王朝鈺/編集:塚越西穂)

続きはこちら

(2020/10/03)