恋人にだまされて売春宿に…17歳の少女が命を落としたむごすぎる理由(ナショナル ジオグラフィック日本版)

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 インド、コルカタ郊外のナレンドラプルに、人身売買の被害者を救済するシェルター「スネハ」がある。17歳の少女サエダがここに着いたのは、この取材の数日前のことだった。 ギャラリー:少女たちが売られたひどすぎる背景  サエダは、バングラデシュの貧しい地域にある2部屋だけの小さな家で、幼い頃から独りで時間を過ごすことが多かった。母親は街の市場で店舗の清掃をしていて、朝早くから仕事に出かけてしまう。父親はリキシャの運転手で、わずかばかりの金で客を運んでいた。勉強が苦手だったサエダは、将来苦労をすると母親に言われたが、12歳で学校をやめてしまった。  彫りの深い顔と大きな目をしたサエダは、化粧をするのも好きで、美容院の仕事を手伝い始めた。周囲の男の子たちから注目される娘を心配した両親は、13歳だったサエダを結婚させた。児童婚は違法だが、南アジアでは珍しくない。だが、両親が選んだ結婚相手はすぐに暴力を振るう男だったため、結局彼女は実家に戻った。  サエダは、「人前で踊ればお金になるから」と母親を説き伏せて許可を得ると、ダンス教室に入り、結婚式などでも踊るようになった。教室に出入りしていた男の子と交際し始めたのもその頃だ。インドへ行こう。向こうで踊ればもっと稼げる。そう言われたサエダは彼と駆け落ちしようと決めた。  二人はバスに乗ってインドとの国境に近い町に向かった。川岸にいた警官に少年が賄賂を手渡し、ボートに乗り込んでインドの対岸に渡った。サエダたちが泊まった川岸の家には、やはりバングラデシュから連れてこられた別の少女がいた。怪しいと感じたサエダが少年を問い詰めると、これから売春宿で働いてもらうと言われた。彼女が嫌だと断ると、「殺して川に沈めるぞ」と脅されたという。  もし逃げ出せたとしても、どこに助けを求めればいいのか。インドには不法入国しているし、警察署の場所もわからない。「あまりに怖くて、了承してしまいました」と、サエダは話す。当時、14歳だったサエダは、客の前で踊るだけでなんとかしのげると思っていた。だが、売春宿の経営者、プラサンタ・バクタに性的暴行を受け、そんな甘い考えは吹き飛んだと言う。バクタは自ら試して客からいくら取るかを決めるのだと、ほかの少女たちから教わった。ほとんどセックスの経験がない新入りが最も高く、500ルピー(約750円)だった。  少女

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(2020/10/03)