「いつか世界の舞台も」 特別支援からインターハイ目指すスプリンター(長崎新聞)

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 風を切って1番でゴールする。タイムを塗り替え、過去の自分を越えていく。練習や大会を通して広がる仲間の輪-。陸上は臼木大悟(希望が丘高等特別支援学校1年)にたくさんの「楽しさ」を与えてくれる。それを夢中で追いかけるうちに、自己ベストは100メートル10秒93、200メートル21秒96まで上がった。目指すは同校初のインターハイスプリンター。「全国入賞」も視野に入れている。 ■得意を伸ばす  言葉の発達が遅く、北諫早小1年まで療育支援を受けた。その後、北諫早中を卒業するまで特別支援学級に在籍。陸上は小学4年から始めた。幼いころから足が速く、その得意な部分を両親が伸ばそうとしてくれた。  結果はすぐに出た。その秋の諫早市選手権小学3、4年男子100メートル。自分でも「びっくり」の大会新Vを飾った。  「ルールを理解するのは得意ではないけれど、興味のある分野への集中力はすごい」。母の芳恵が評するように、好きな走ることへの探求心は強い。順を追いながら地道に反復練習。素直な性格も手伝って走力が磨かれていくと同時に、周囲とのコミュニケーションも活発になっていった。  中学2年の県新人大会で100、200メートルの短距離2冠を達成。ジュニアオリンピックの県代表として全国の舞台に立つと、仲間と交流する喜びは県外に広がった。「また全国大会で走りたい」。楽しみが増えた。  3年でも全国を目指したが、6月の諫早市中総体後に肺気胸を発症して手術。出場はかなわなかった。でも、ここで立ち止まらなかった。悔しさをこらえ、次へ気持ちを切り替えた。周りの大人たちも励ましてくれた。「高校からだよ」と。  高校進学は普通校も考えたが、就職に役立つ専門性を身につけようと、希望が丘高等特支を選んだ。平日の部活は1時間しかないため、学校側が長崎日大高の練習に参加できるよう配慮してくれた。 ■ずっと陸上と  「もっと伸びたい」という意欲を胸に、春以降のコロナ禍による自主練習期間もしっかり乗り越えた。身長183センチ。恵まれたストライドの大きさも生かして、成長を続けている。  そんな息子の姿を見て、母は「周りの皆さんの温かい助けのおかげ」と感謝してやまない。でも、陸上部顧問の山本みのりは「それだけじゃない」と補足する。「彼の明るく素直な人柄が、自然といい環境をつくっているんですよ」  課題の体力不足を考慮し

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(2020/09/30)