「角栄」「小泉」「橋龍」…菅首相はどのタイプ? (産経新聞)

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 16日に発足した菅義偉内閣は、報道各社による世論調査の支持率も高く、順調な滑り出しをみせている。首相は安倍晋三内閣の路線継承を掲げるが、「縦割り行政の打破」など独自カラーも出始めている。歴代首相と比べれば、首相はどのようなタイプとなるだろうか。有識者3人の話を手掛かりに探ってみた。(児玉佳子、佐藤侑希、田中将徳)  「そりゃ田中角栄だよ」  政治評論家の田村重信氏はこう語る。  田中元首相は高等小学校を卒業し、土木会社を立ち上げた後、政界に進出した立志伝中の人物だ。自民党職員時代に多くの首相と接した田村氏は、菅首相について「政治家の2世、3世じゃない。たたき上げで、田中角栄と一緒だ。まさにジャパニーズドリームを実現した」と話す。  菅首相も高校卒業後に上京して就職。その後大学に進み、民間企業を経て議員秘書を務めた経歴を「たたき上げ」と表現する。これが高い支持率に寄与しているとみられるが、政治路線となると別の見方もある。  ■改革で世論追い風に  自民党を多角的に分析した「自民党-『一強』の実像」の著者、一橋大大学院の中北浩爾教授は「安倍路線が一番近いとは思うが、小泉純一郎路線もかなり意識しているのではないか」と話す。小泉元首相は郵政民営化などの改革路線で高支持率を得た。  菅首相は無派閥で、自民党総裁選の勝利を主導した二階派(志帥会)も第4派閥。中北氏は首相の党内基盤の弱さに着目する。首相は総裁選で7派のうち5派の支持を受けたが、中北氏は「派閥を取り込み続けるのは簡単ではない。そう考えると世論を意識して改革路線を打ち出すのではないか」と分析する。  ただ、郵政民営化を突破口にした財政投融資改革や国と地方の「三位一体の改革」など大掛かりな改革を進めた小泉氏と異なり、菅首相はデジタル庁設置や携帯電話料金の引き下げなど国民にとって身近なテーマに力点を置く。中北氏は「小泉政権のように体系的に改革路線を打ち出すかは疑問だ。安倍政権と小泉政権の中間くらいでやるのではないか」と話す。  ■外交は未知数  外交スタイルはどうか。首相が7年9カ月務めた官房長官は海外出張の機会が少なく、外交では安倍氏の陰に隠れがちだった。  著書『官邸外交』などで歴代政権の外交を分析した国際大の信田智人教授は、菅外交は「未知数」と語りながらも、官房長官として各国の駐日大使と付き

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(2020/09/27)