【2014年9月27日】バスツアーで遭遇した国民的漫画家の素顔(スポーツ報知)

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 遠足に行く小学生のように浮かれた気分で朝9時半、JR茅ケ崎駅に集合した。若大将・加山雄三ゆかりの地を巡るバスツアーの同行取材だ。  応募1800人から抽選で選ばれた18人が参加。倍率100倍の超難関を乗り越えた幸運な参加者の中に人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(通称・こち亀)で知られる漫画家の秋本治さんがいた。ただ、そのことは事前に知らされず、ツアーはスタートした。茅ケ崎駅南口から「雄三通り」を歩き、サザンビーチへ。茅ケ崎の「C」をかたどったモニュメントを正面からのぞくと「えぼし岩」が水平線に浮かんでいた。  参加者は「若大将シリーズ」を見て青春時代を過ごした60~70代の熟年夫婦ばかり。バスは、かつて加山が共同オーナーを務め、若かりし頃のサザンオールスターズ・桑田佳祐が毎日のようにボウリングをしていたパシフィックホテルの跡地を経由して江ノ島へ。ヨットハーバーの近くでバスから降りると参加者の一人と目が合った。ヒゲを生やした横顔は雑誌で見たことがある。「こち亀」の生みの親、秋本さんだ。  私にとって「こち亀」は小学生時代からの愛読書。興奮を抑えきれず、すぐに話しかけようとしたが、ひとまず冷静に考えた。秋本さんは奥様と、プライベートで参加している。取材を受けに来たわけではない。一瞬で脳みそをフル回転して、まずはあいさつをすることに。名刺を渡し「秋本さん、プライベートの日に申し訳ありません。少しお話しをうかがってもよろしいですか?」と尋ねると「いいですよ!」と快く応じてくれた。  秋本さんは柔和な笑顔で「幸運にも抽選が当たりました。私たちの世代にとって加山雄三さんは憧れの存在なんです」と語ってくれた。連載を抱えて多忙な日々を送っているはずだが、「気分転換になるし、いい刺激をもらいました」とツアーを楽しんでいた。両津勘吉をはじめとする愛すべきキャラクター、お気に入りのエピソードなど話したいことは山ほどあったが、遠慮した。  ツアーの締めくくりは茅ケ崎市民文化会館での加山雄三コンサートの観賞。終演後、全員で楽屋を訪ねた。参加者たちは少年少女のようにキラキラと目を輝かせ、憧れのスーパースターと握手を交わし、記念写真を撮った。「こち亀」は後に単行本が200巻に到達した。「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定された。漫画界の巨匠はその日

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(2020/09/27)