鶏卵の輸出最多ペース 内食需要追い風 「安全性」強みに 香港9割、アジア向け好調(日本農業新聞)

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 世界的な内食需要の高まりを追い風に、鶏卵の輸出が好調に推移している。2020年7月までの輸出量は9125トンと、過去最多だった昨年の総輸出量を上回った。生食ができる安全性を強みに、香港などアジア圏を中心に家庭向けの消費を伸ばしている。  貿易統計によると、鶏卵(殻付き)の輸出量は年々伸び、19年は統計のある1988年以降最多の8651トンとなった。14年比では5・7倍に拡大している。20年は新型コロナウイルスの感染拡大で内食需要が高まり、勢いが加速した。  東日本の流通業者は「海外では、生で食べられる日本産の安全性が受け、高価でも家庭用に購入する消費者が多い」と話す。  国・地域別では、香港向けが8360トン(19年)と全体の9割以上を占める。日本養鶏協会によると、家庭向けに加え、レストランなどでの扱いも増え、現在は7割が家庭用、3割が業務用に仕向けられているという。  20年はデモやコロナ禍に伴う外出自粛の影響で内食需要が高まり、7月までの輸出量は8924トンと前年同期比2倍で推移している。  18年に船便での低コスト輸送が始まったシンガポールや、18年10月に輸出が解禁された米国向けも増加傾向だ。米国向けは19年にグアムへの輸出が始まり、ほぼ全量が現地の日本食スーパーで販売されているという。  国内の消費量が頭打ち傾向となる中、海外での販路拡大が需給バランスを保つ鍵にもなりそうだ。  日本養鶏協会によると、14~19年の鶏卵生産量の増加率は5・5%で、同期間の国内消費量の伸びの4・3%を上回っている。30年の全体の需要量は19年比約2%減となる見通しで、「鶏卵の持続的な生産を維持するためにも、一層の輸出拡大に積極的に取り組む必要がある」(同協会)と強調する。

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(2020/09/27)